「言われた仕事はやるな!」を読んで

友人の石黒さんが本を書いた。彼女は90年代初頭からシリコンバレーで奮闘してきた仲間の一人だ。現在は日本に戻り、彼女の会社である<ネットイヤーグループ>のCEOとして活躍し今年の3月に同社を見事にマザーズ上場に導いた女傑である。いつも会う時には、本当に気さくで気兼ねなく冗談を言い合い、時には私のくだらないオヤジギャグにも付き合ってるお茶目(失礼)な女性なのだが、この本を読んで彼女の仕事における信念と情熱、そしてその芯の強さとバイタリティを形成してきた生い立ちなどを、ようやく理解することができ(いまごろ、石黒さんごめんなさい)、いつも素敵な彼女に対する敬意の念がますます高まった。
この本「言われた仕事はやるな!」は、そのタイトルだけからみれば「なにいってるの?わかんな~い」という感じなのだが、これを理解する内容が、この本の中には具象化されていて、それのみならず彼女の生い立ち、スタンフォード入学、シリコンバレーでの起業、そして日本での会社経営という内容を通して、今の時代を生きるための処方箋と納得のいく人生を送るための指針を提供している。生い立ちによって形成された彼女の性格とスタイルが、スタンフォード大学という土壌によりさらにはぐぐまれることによって立派な太い幹に成長し、そして起業したシリコンバレーでの環境によって、より太い樹となり大輪を咲かせるまでに成長するに至った内容には、もちろん日本から見れば環境も違うし、教育も違うということで一蹴されかねない可能性も否めないのだが、少なくとも、これからの人間形成には非常に重要なヒントがいくつもりちばめられている気がするし、スタンフォードに入学しなくても、シリコンバレーで働かなくとも、そこで得られるのと同じ情報やビジネスの指針が、この本には豊富に語られている。特に自分が参考になったのは第5章の「失敗を許す」で、失敗に対する寛大なこの地の性格が、ここで成功したビジョナリー(伝導者)達の名言や逸話で分かりやすく説明されていて、これが「言われた仕事はやるな!」という変わった社風(かな?)の同社の根底にあるモチーフのような気がするのだが、自分にとっても同じような立場において、このような失敗を許容する懐の大きさをもつことの重要性を強く感じた。そのモチーフの上で「好き」を生かす組織の役割を構築し、自由とコミットメントの中で「言われた仕事」はやらずに120%のパフォーマンスを出し、そして自分の自由度を高めるために投資をさせる、という見方を変えれば「そんなことできるわけないでしょ!」と誰からも言われてしまいそうな会社を日本で運営しながら、その会社=若樹に上場というかたちで大輪を見事に開花させた彼女のパフォーマンスと生きざまは、やはり何物よりも説得力がある気がするのだ。そして立派に育って大輪を咲かせた若い樹がこのユニークな会社で次は花に限らずどんな素晴らしいものをさかせるのかが、実はちょっと楽しみでもある。彼女には大いにエールを送りたい!頑張ってね~!

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