加速する市場動向と革新に追従できるか?

新年あけましておめでとうございます。
いつもながらの言い訳で申し訳ないですが、今年は後半から本業の忙しさに拍車がかかり、10月以降BLOGをアップできませんでした…ナサケナイ…。でも3年前から携わってきた世界最大の電池工場の立ち上げも大詰めを迎え、その経験から日本の中小町工場が持つ本当の底力や可能性を現場目線で見る事ができるのは、自分のライフワークでもある「モノづくり日本企業の海外第2創業の支援」に物凄いヒントを山のように提供してもらっています。このあたりも今年はこのブログで皆さんと共有したいと考えています。

さて(ここからは「である調」で)、昨年を振り返って物凄く感じたことは、やはり産業と市場の動きの加速感だ。今までEコマースの代表として君臨していたAMAZONがECHOとALEXAを駆使することによって、その勢力を拡大したばかりか月100万台近い生産を必要とする一大ハードウェアメーカーとして確固たる地位をアッという間に築いてきたように、マネタイズまでに時間と投資が必要と思われてきた製造業においても、その勢力の構図や戦略、そしてものづくりの進め方が目まぐるしく変化してきた。中でも特筆すべきは中国の台頭。自動車改革においても中国のEVメーカーであるNIOやSF MOTORSはこちらに巨大なオフィスを構え今年あたりから本格的な市場参入に取り組んでくるだろう。また既にBYDはLA近郊でEVバスの生産を始めているとの話もある。
自分はこのBLOGで今から5年前、ちょうどクラウドファンディングが脚光を浴びてきた頃に試作ビジネスで日本の中小企業がイニシアティブを獲れる!と提言したのだが(「作品を製品にするアセットで再び世界を獲れないか?」というタイトル)、今となっては時すでに遅し。このあたりは全て中国の深センにもっていかれてしまった。深セン市は更に貪欲にシリコンバレーに事務所を設立。こちらのスタートアップの試作支援や、投資家とのマッチングなどを積極的に展開している。日本の行政でも福岡などが未だに事務所を構えているようだが一体何をしているんだろう??話を聞いたことすらない…。
悠長な余裕など全くない。とにかく加速していく市場に追従するスピード感を持つことが不可欠になっているのだ。

そんな中、昨年も数々の日本の中小企業や、製造メーカーの皆さんにお会いしてきたのだが、相変わらず感じる事は、ここで何度も触れてきている「それなりに忙しく儲かっている」という危機感の無さだ。2020年のオリンピック景気や中国の半導体需要に伴う製造設備の需要拡大でどの会社も景気が良いのは事実。THKの部品などは納期が1年以上が当たり前のようだ(そんな先に本当に需要はあるの??)。ただ2020年以降のオリンピック需要が無くなった後はどうなるのだろうか?中国の半導体需要も、それを支える製造設備の内製化が急激に進んでくることも必至だ。そうなったときの事を考えると、今だからこそ、5年後10年後を見据えたプランの構築が必要だと思えてくる。そして、そのプランのターゲットは間違いなく国内需要ではなく景気のカギを握るアメリカや中国ではないかと思えてならない。少なくとも、いい加減、そういう意識でビジネスを考えてほしいものだ。

昨年末に第2弾が放映され年始の特別番組でフィナーレを迎えた「下町ロケット」。相変わらず胸のすくような出来栄えで見ごたえ抜群だったのだが、題名の「ヤタガラズ」に採用されたバルブは、この先いつ商用化につながるか分からない国産の衛星ビジネスにとどまるのではなく、いま一番衛星を飛ばしているアメリカ企業、その雄たるSPACE Xや、それに続く衛星打ち上げ数を誇る中国の衛星ビジネス関連企業に是非売り込んでもらいたいところだ。できれば番組でも、娘の海外への転職だけではなく、そこまでの展開を具体化してくれたら本当の意味で海外に羽ばたこうとする中小町工場が増えてくれるのではないかと思った。

さて、話にまとまりが無く恐縮だが、そのついでに昨年自分の中で最も刺さった言葉を紹介しておこう。確かブロードバンドタワーの藤原CEOのFACEBOOKの投稿で見受たのだが、金沢の何百年も続く伝統工芸の継承者の、

 「伝統とは革新の連続なり」

という一言。伝統を維持する事は、常に新しい技術だけでなく市場も考え、絶えず自分たちの持つ技法や製品を革新していく事によってはじめて継続することが出来るという意味だと自分は解釈した。これこそ正にイノベーションの原点ではないか!シリコンバレーを見ていると自分たちの持つベースをどんどん革新/昇華させる事によって新しい市場創出や産業発展が起こってきている。産業で言えば老舗のIBMやGEが未だにその威厳を保っているのは、新陳代謝を繰り返し革新を続けてきたからではないかと思う。
日本の中小町工場も「オンリーワンのものづくり」や標榜する「匠の技」に革新が無ければ間違いなく生き残れない時代に来ている。そこも含めて自分の希望としては、2019年は是非、この加速を続ける時代の流れに追従する意識を持って来るべき大激動時代に乗り出してもらいたいと思う。

 

 

 

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