ハードウェアが注目されてきそうだ!

アメリカの大統領選まで50日を切った。各候補はこの時期各州を訪問して精力的に選挙活動を展開している。民主党候補のオバマ大統領(実は私と同じ歳。誕生日も1日違いで、勝手に親近感もってます)は、再選に向けて特に中間層へのPRをメインに雇用問題の打開を前面に打ち出したスピーチを繰り広げている。特に中西部では、勢いに乗りつつある自動車産業をさらにバックアップする姿勢を明確にし雇用の面では中国、アジアに流失したマニュファクチャリングを再びアメリカに戻すといった事を明言していた。 2000年以降、中国や東南アジアが製造拠点として大きく発展した影響でアメリカ国内では、50,000以上の製造工場が移管および閉鎖され、500万人以上の労働者が職を失ったといわれている。これをアメリカに引き戻し失業率を軽減することが今回の選挙戦でもも重要な政策として考えられているだけに、その実現に向けての方策もこの先、新規の高速鉄道建設なども含め、色々と打ち出されていくであろう。
さて、実はこのBLOGにも過去何回も触れてはいるが、ここにきてまた製造をアメリカに戻すという動きは非常に活発になってきているようだ。先週も今まで中国で製造を行っていたデジタルサイネージメーカー”ALTIERRE”が製造拠点をシリコンバレーに移し、100名規模だか工場を新設、今後は市場のあるこちらでの生産を行うという記事がシリコンバレーの中心的メディアであるSAN JOSE MERCURY NEWSで紹介されていた。同誌では新規に”MADE IN SILICON VALLEY”という新しいコラムも設け、この地の製造業を紹介している。またCONSUMER ELECTRONICS業界の覇者であるSAMSUNGは、同じくシリコンバレー(マウンテンビュー市)に大規模R&Dセンターを設立。将来的に1,500人規模の雇用をする予定だ。勿論、R&Dなので、直接製造業には結びつかないかもしれないが、少なくとも新製品のプロトタイプなどは、この地で生産されるようになる可能性は高いといえよう。
確かに東南アジア、特に中国での昨今の人件費高騰は、この流れに拍車をかけていることは間違いないと思われるし、ほかにも以前2月にこの「アメリカ製造業復活の兆しを考えてみた」というタイトルで書いたブログの内容にある理由も間違いなく現実となってきている(最近輸送費も燃料費などの高騰でかなり値上がってきた)。そして、今回新たに考えたのは、ハードウェア自身の需要が増えてきているということだ。これは先般お会いしてお話をさせていたたビジネスの上での大先輩であるMさんから話を伺い、自分も「なるほど!」と激しく共感したことなのだが、ソフトウェアの大規模化と複雑化がさらに進むと、それをつかさどるハードウェアにもそれなりの進化とそのソフトウェアの機能を十二分に引き出すためのスペックが要求される。またいいソフトを持っているだけではだめでそれを機能させるためのハードも持つことが、この先の企業の発展にもつながるということがここのところ非常に鮮明になってきているということだ。これはAPPLEの成功に呼応するかのようにNEXUS 7やSURFACEでハード武装化を本格的に始めたGOOGLEやマイクロソフトを見れば明白だと思う。このような流れなのでIT産業の中心として基本的にはソフトウェアメインの産業地域と見られがちなシリコンバレーで、それらをつかさどるハードのR&Dを行い製品を設計して少なくとも市場のあるところでプロトタイプを作りリリースをするというのは自然な流れだという感じがする。まあ憶測だが、そんな需要に目をつけて大規模R&Dセンターを設立したSAMSUNGはやはり凄い!というか世界を獲りに行く会社なんだな~という思いを新たにした。
というわけで、これからが旬のタブレットPC市場においてガラパゴスで早くも失敗し今は瀕死の状態のシャープ、出口のない迷走を続けそうなSONYやPANASONICの状況を見る限り、残念ながらハードウェアにおいては将来的な期待を持てるところも少なくなっているのが今の日本の現状であるけれども、ハードウェアの需要拡大に伴い製造業が、これから盛り上がりの様相を見せているシリコンバレーを新たなターゲットとして日本の中小企業が視野に入れることは十分に価値があると思う。

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