アメリカの展示会を見て考えた事

今週カリフォルニアのアナハイム(ディズニーランドがあるLAの南の都市)で西海岸最大のエレクトロニクス/製造業関連の展示会MDMが開催されたので自分も足を延ばしてみた。この展示会は、メディカル関連の製造メーカーの展示が有名だが、併設してプラスチック、プリシジョン、AREOSPACE,ほかの製造にかかわるカテゴリーの展示など9つの分野の展示会が一斉に行われるという西海岸では最大規模を誇るものだ。 この展示会をみて、考えたことを2つほど紹介したい。

まずはアメリカの製造業はまだまだ健在だ!ということだ。
今回の会場はアナハイムコンベンションセンター。広さ約12,000坪の会場に所狭しとブースが並んでいる。その総数はなんと2,000社以上。勿論、アメリカにあるメーカばかりではなく世界中から関連企業がブースを出しているのだが、アメリカ系の製造メーカーも「まだこんなにたくさんあるんだ!」ということに驚かされる。勿論メーカーの中にはアメリカでの生産ではなく東南アジアに生産拠点を持ってこちらで販売しているメーカーもたくさんあるとは思うのだが、「こんなものをまだ作っているんだ@@!」みたいなもの、たとえば工業用のブラシや、単純なスプリングなどもたくさんあって、そのような見方(MADE IN USAかどうか)で、個々のブースをのぞいてみるのも非常に面白く、この人件費の高いアメリカで製造しても需要があるものには、どのようなカラクリ(マーケティング?)があるのかぜひじっくりと話を聞いてみたいと思った。

そして、もう一つ考えた事がある。今回はたまたま自社の持つ技術で、新たに医療系のナノチューブの市場に参入を計画している知り合いの会社の社長が来られていたので、少し感想を伺ってみたのだが、彼曰く「もうすでに同じような商品をこちらで製造販売している業者がこんなにたくさんあるとは思わなかった」との事。確かに日本という市場にこもっていれば、グローバルなマーケットという点では非常に限られた部分しか見ることができないのだろう。そして「自分たちが考えていることを既に実現している会社もあって、自分たちの視野が狭いことがわかったばかりでなく、かなり勉強になり刺激になった。」とも話していた。私も彼と同じ感想を、こちらの展示会に来ると思うことが多々ある。特に自分の分野である電子基板(PCB)の実装などは、APPLEに代表される大生産体制の確立でほとんどが東南アジア中心であるにもかかわらず、同じく西海岸で開催される同産業の一大展示会であるAPEXはいつも盛況だ。つまり、まずアメリカで地位を確立し知名度を残すことが、将来的に中国やインド、そしてこの先、これらの産業が確立されていくであろう新興国においては先ずステータスとして重要であるという感じを非常に強く受ける。加えてそのような意味合いから、アメリカでの展示会には世界中から同じような目的の企業やメーカーが集まるので、その市場の動向やトレンドを知る上でも重要な意味があるということだ。その証拠に韓国や台湾の製造機器メーカーもこぞって大きなブースを構え、すでに需要的には先細りになったこの地の展示会に出展しているのだ。これはアメリカ市場での販売拡大だけが目的ではあるまい(きっとそう思う)。
先の知り合いの会社の商品も仮に大手の医療機器メーカーの目に留まり、こちらでの供給が始まればそれがもしかすると一つのステータスとなり、将来的にますます需要が高まる莫大な人口を有する中国やインド、アフリカなどへの浸透は想像以上に容易に実現できるかもしれない。そんなポテンシャルも含め、アメリカの製造業は市場としてまだまだ魅力的だということを改めて強く考えたし、やはりアメリカの市場やマーケットの動きをしっかり把握し、自社製品の地位や実力がどんなものかを把握することが、将来のグローバル化には不可欠だと新たに感じた次第である。

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