Archive for 04/18/2020

来るべき未来の需要を考える

2月ぐらいから懸念はあったものの対岸の火事ぐらいにしか誰もが考えていなかった新型コロナウィルスの猛威は3月に入ってあっという間に世界を激変させてしまった。ここカリフォルニアはアメリカの中でもいち早く3月17日に外出禁止令を施行、学校はもとより不急不要の企業、工場、商店、飲食店は全て閉鎖となり、このブログを書いている段階でちょうど1が月を迎えようとしている。生活に必要とされているビジネスは継続されてるものの、人との接触は厳格に1.8m以上の距離を開けることが義務付けられスーパーなどの出入りも制限。レジでの順番待ちやTV局のインタビューも距離を保って行われている。これだけの制限下でも、このウィルスの猛威を封じ込める事は完全にはできていないのが現状。そして、この外出禁止令によりGOOGLEやAPPLE、FACEBOOKなど大手企業も休業状態。BIG3を中心とした大手に加え日系自動車メーカーのアメリカ製造拠点も一時閉鎖でEV大手のテスラも工場の操業を停止している。当然その生産を支えている協力工場やVENDERも大打撃を被っており、メインで自動車産業向けにビジネスを行っている自分の会社も開店休業状態だ…。
 
 考えるに、このように国内が閉鎖され、国交間の交流がなくなり鎖国に近い状態にもかかわらず収束が明確に見えない状況の中で、一つはっきり言えることは、この状況が落ち着いたとしても、

 「今までと同じ生活は戻ってこない」

という事だ。日本の産業面を考えても大手企業はもとより、そうでなくとも昨年以来「大廃業時代」を迎えると予測されていた中小企業においては、想像をはるかに超えた未曽有の惨事を迎える可能性がある。これは、自分がかかわっている製造業の分野でも然りだ。今まで自動車産業を中心に操業を続けていた中小町工場は産業自身の衰退により大打撃を被るだろう。建築資材や食品製造にかかわっていた企業にも同じ事が言えるかもしれない。現在、行政を中心にその救済で拠出金や補助金などの捻出が急務となっているが、一時的な対策では、そこに依存していく事は不可能で、残念ながら多くの企業が淘汰されてしまう流れは避けられないだろう。そうであれば、これから先はとにかく自分たちで生き残る道を探していくしかない。需要が著しく減少する中で今までのように待っていれば仕事がもらえたという時代は無くなると考えるべきだ。要は:

「自分たちでマーケットを探し自分たちで切り開いていく」

つまり、今までこのブログで何度も何度も訴えているマーケットインをしていかないと生き残る道はないに等しい。

この先、大きく世の中が変わる中、当然その未来の生活に必要となるハードウェアの需要があるはずだ。そこをどん欲にリサーチしマーケットインしていく努力が不可欠になる。今始まったばかりのこの緊迫した状況の中で想像できる未来のライフスタイルを考えると、自分の意見で恐縮だが製造業に関しては少なくともこんな需要があるのではないだろうか。

1. 医療機器
 この需要は間違いなく増大するだろう。今回のように人工呼吸器のような有事の際に必要なものの他にも通常の医療機器で感染者以外に簡易(負担の軽減)で使用できそうな設備は確実に需要が増えると考えられる。併せて接触を避ける意味で医療、介護ロボットの需要も増える。TESLAは今の車載に使用している大型ディスプレイやエアータンクを転用して人工呼吸器の生産を進めている。このような発想で自社の技術をうまく転用した市場開拓はありだ。

2.新薬(治療薬)、ディスポ―ザル資材や衛生関連商品の生産ライン
 感染症に対応する既存の治療薬や新薬、マスクや滅菌服等の消耗品、またサニタリー商品や洗剤などの需要の増大に伴う生産ラインは確実に増える。その生産ラインをにつかさどるシステムや搬送系の部材は需要が見込めるだろう。

3.タッチレス関連資材、システム
  感染を憂慮し、ものに接触することを軽減する資材やシステムは確実に増える。タッチレスセンサーを使用したスイッチやボタン、発熱を感知するサーモセンサーが設置された自動ドアやゲートも一般的になるかもしれない。更に電車のつり革や公共施設、銀行のATMなど手で触れるものに変わるデバイスやガジェットが一般的になると考えられる(既にいくつか製品があるようだけど)。

4.デリバリー用MOBILITYや供給ロボット
 人との接触を避けるためのデリバリーを自動化するための搬送車等、自動運転車の普及が今まで以上に加速すると思う。また、店舗においても商品をサーブする店員の役目をするロボットなどは増える可能性が大きい。

5.物流システムの増大と一般化
 こちらも人との接触を避ける意味でオンラインでの購買が今まで以上に主流となる。そのための仕分けや個人のオーダーをタイムリーに行うための物流システムや搬送ラインなどがAMAZONのような大手のみならず中小のマーケットや卸問屋などにも普及するのではないか。

6.ONLINE学習やテレワークに必要な端末類
 オンライン授業やテレワークが一般化することによって一人に1台のPCや携帯端末が必要不可欠になる。そのための需要増大は間違いない。

7.IN HOUSEのデマンド
 家にいる時間が長くなるので、それに関連する調理機器(パン焼く家庭増えてない?)やミシンなど既存の製品や新たな商品の新規開発などに期待できるかもしれない。また家庭で使用する電力なども増えるので一般家庭向けスマートグリッドの普及が更に進むかもしれない。

 と、簡単にわかる範囲で製造業に寄与しそうな需要を考えてみた。勿論これらが必要な世の中になるか不明だが、この可能性に関連した試作や製品部材は十分見込めるのではと愚考する。

正直なところ、今の現状をどのように乗り切るか?自分の状況も含め、かなり緊迫している中で、このような未来のマーケットを具体的に考える余裕はないかもしれない。ただ今のうちに、できるだけの情報収集を行い、この先に来るべき市場の分析とそこへ食い込むための対策が無ければ淘汰されてしまうという事を、しっかりと肝に銘じてもらえればと思う。

  明治維新と終戦後の何もない状態から2度も製造業を中心に素晴らしい日本を築き上げてきたDNAは間違いなく我々に受け継がれているという事を自分も含め忘れてはならない。




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