Archive for 08/08/2012

家電があるじゃないか!

一昨年の3D機能を最後にTVは進化を止めてしまったようだ。これに呼応するかのように値段の下落がはなはだしい状況で、最近のこちらの市場では、50”のLCDテレビで$600台が定着している。日本円でいったら5万円だ。SHARP,SONY, PANASONICといった今まで世界に君臨していたTVメーカーが軒並み総崩れになってしまったのも無理もない気がする。ちなみに日本で生産していた当時のLCDパネルの工場出荷価格は昨年の時点では50”で概算50,000円ぐらい。すでにこれをアメリカに持ってくるだけで、こちらの競合他社の販売価格と同じなのだから、お金をつけて販売しているような結果になっていたわけだ。巨額損失のあと、上記3社をはじめ日本のすべてのメーカーは少なくとも40”以下のTVを現在では台湾系、中国系のEMS企業でODM生産している。本当に残念といえば残念だが、デジタル化によってコモディティ化してしまった商品はこのような末路になってしまうということを真摯に受け止め、今後に生かしてもらいたいと思う次第だ。
さてさて、アメリカにいると、あまりそのあたりの情報が入ってこないので、ついつい疎くなってしまうのだが、出張の際に足を運ぶ家電量販店の賑わいには目を見張るものがある。そして、そんなTVの業界にどっぷりだった自分の目線で日本の家電に目を向けてみると…。これがなんとビックリ仰天@@(って疎いのが自分だけだったことを痛感する感じだが)!日本の家電はますますハイテク武装し機能も強化されておまけに価格も軒並み上がっているではないか!!!、特に驚愕なのは炊飯器。10万円台がざらにある。こんな炊飯器でご飯を炊いたら本当に涙が出るほど美味いんだろうな~と思うけれども10万円という価格には驚いてしまう。そしてほかにも目を向けてみると、プラズマクラスターが標準装備された空気清浄器やエアコン、エアコンに至ってはアレルゲン除去機能までついている。サイクロン式掃除機は、これまた軒並み10万円近い値段のものが並んでいるし、冷蔵庫には無駄に冷凍させず鮮度を維持するパーシャル機能やナノイー(これらはPANASONIC製)というイオンで除菌脱臭までしてしまう機能が付いたものが標準的だ。当然こちらで見かけるようになったLGやSAMSUNG製のドラム型洗濯機の大元は日本メーカーだし、あの洗濯音の静かさは、アメリカブランドの大音響(大げさかな?)に比べたら雲泥の差があると友人がおしえてくれた。そしてスチーム型電子レンジ等々…。とにかく凄いのだ!

”なんだこんな素晴らしい家電があるじゃないか!!”

と正直、思わざるを得ない。アメリカの電気量販店に行っても日本製をCOPYしたとしか思えない、LGやSAMSUNGNの冷蔵庫や洗濯機。老舗として未だに健在なGEやWHRILPOOL、参入してきた中国はHAIERのアプライアンス製品。そんなものが店内に鎮座しているのだが、残念ながらこ優れた日本の家電たちは見たことがない。なぜだろう???本当に不思議である。勿論、ブランド名だけつけたOEM製品と思しきSHARP製、QUASER(PANASONIC)製はあるのだが値段の安い旧態依然のものばかりだ。やはり価格がネックになっているのだろうか・・・・・。

実はアメリカ、その一部を占める富俗層のお宅にお邪魔すると、いままで見たことも聞いたこともないようなブランドのキッチン製品や冷蔵庫、電子レンジ、オーブンなどが並んでいる。INDESIT, CAPITAL, SUB ZERO, Northland, Leibherr等々…。こんなメーカーの商品が彼らのキッチンには鎮座しているのだ。勿論大きなキッチンにふさわしく商品も大型だったり、いろいろと特徴がある(アンダーテーブルに入る製氷機やセラー類、壁に収納できるレンジやオーブンなど)のだが、少なくともこのようなところに直接参入するのではなく、独立型の商品として、この富俗層向けの高級家電としての位置づけで日本の優れた高級(日本では一般的だけど)家電を売り込むことは十分可能ではないかと考えられる。乾燥したカリフォルニアにナノテクで肌に潤いを与える機能の付いた空気清浄器、中西部で一週間の買い物を一回で済まさなければいけないエリアには鮮度を長期に保つ機能がついた冷蔵庫、そして高温多湿なエリアにはダニやカビをとる機能がついた掃除機や日本の夏を乗り切るためのアイデアが施された家電の数々は必ず需要があると思う。考えれば考える程、また国土の広いアメリカだからこそ、その可能性は広がると思うのだが、いかがなものであろうか?
とまあ、このような市場があるにもかかわらず、いまだに日本の家電をほとんど見かけないのは既にそれなりのことをやったのだが、ダメだった…。ということかもしれない(かな?)。しかしながら、この先ほとんど見込みがなく回復の余地がなさそうなTVの生産と販売にしがみついているよりは、このような新しい可能性に向けて再度マーケティングをスタートさせる会社(今回は大手企業ですよ!)が1社ぐらいあってもよさそうなものだと思う。今までのように皆で同じ方向をむく!ということに執着しないで独自の道を切り開く会社が出てきてくれる事に期待したい!そして、これでうまくいけば、将来的には、そのもとで頑張る何十社もの協力工場の活路にもなるのだから。。

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