Archive for 07/24/2011

ヒーローたちはどこへ消えた??

 友人のEIJIから原発内での作業用に日本で開発されたロボットがあまりにお粗末だったとの話を聞かされた。少し大きめのタイヤが装着されているが瓦礫の山を乗り越えることはできない。操縦可能範囲はわずか30m程度でおまけに外部電源が必要…。用途もよくわからないような代物だという。これが震災の後に原発内での作業用に作られたものだということなのだがロボット大国を自称する日本の製品にしてはあまりにも見劣りがするものだったと非常に残念そうに話していた。確かに日本はロボット大国として国内外にその技術の素晴らしさをPRしている感があり、国民もそういう意味では日本はロボット技術の先進国だというイメージがあるにも関わらず、今回の原発事故で実際に現場で活躍しているのは、アメリカを中心とした海外の製品ばかりという状況に疑問を持った人もかなり多いのではないかと思う。自分もまさしくその一人だ。

ある記事で読んだのだが、記者が「アシモ君はどうしてこういう時に活躍できないんですか?」という率直な疑問をHONDAの開発担当者にぶつけたところ「そのような仕様には設計されていませんので」と一蹴されてしまったという。確かに放射能の中で活動できる仕様になっているとも思えないのは確かだ。何かほかに背景がないかと思い、友人でもあり日米のロボット事情に精通しGETROBOを主催しているジャーナリストの影木さんに聞いてみたところ「いま原発で使用されているアメリカ製のロボットはすべて軍事用に開発されたもの。軍事産業がほとんどない日本では、その方面に企業が投資してロボットを開発することはない。」との返事。なるほどこれは納得できる。そして「今回の事をきっかけに日本も有事対応のロボットが開発され新しい産業になればいいのだが…。」とも話していた。確かに産業用ロボットは自動車産業の隆盛に伴い日本は絶大な市場を確保していたのだが、最近ではお掃除ロボットのルンバに代表されるようなコンスーマー向けのロボットでは外国勢の優勢が目立つとも話していた。また別の友人からは国がロボット産業に対してはかなりの補助、助成金を出しており、逆にその援助を受けた団体や学校では独自の営利目的でのロボット開発ができないとい背景もあるのでは?と話していた。加えて原発は安全と言う思い過ごしから有事対応のロボット開発に対しての補助は2003年にすべて打ち切られたとの記事も読んだ…。

 いづれにしても影木さんの話のように今回の有事をきっかけに日本はもっと今までの技術開発力を駆使して、新たな災害対応のロボット開発を真剣に、そして早期に始めるべきだ。デンソーやダイフクに代表される産業用ロボットのあの精巧な動きと見事なまでに洗練された操作性をもってすれば放射能の中でも立派に仕事をする優秀な有事ロボットを開発することは決して不可能ではないはずだ。 世界に先駆けて彼らを完成させ、そのPRを行えば(今なら極端な話、放射能の中でしっかり動作するロボットの動画がYOUTUBEなどにUPされれば世界中の原発保有国から問い合わせが殺到するだろう)、この分野でも日本は新たなイニシアティブを取ることが十分可能だと思う。しかしうかうかしてはいられない。今回のアメリカのロボット、そしてフランスの原発安全対策技術の日本への提供は間違いなく彼らのこの分野におけるエバリュエーションを実地で検証できるという営利目的が絡んでいる。自国の犠牲は何としても自国の繁栄のために生かしてもらいたい。そのためには即実行あるのみだと思う。

自分が幼少のころTVで日本(世界)の平和と国民の安全ために大活躍していた鉄腕アトムや、鉄人28号、ジャイアントロボ達は本当にヒーローであり憧れだった。それらの番組が放映されていたころから既に50年近い月日がたっている。これだけの時間が有れば彼らが現実のものとなってこのような有事に大活躍をしてくれてもまったく不思議ではないと思うのだが彼らはいったいどこへ消えたのだろう…。彼らの活躍に興奮し歓喜していた自分は、自転車に乗ったり自力で走り回ることはできても有事に全く活躍できないアシモ君やムラタセイサク君たちには残念ながら何の関心もないし魅力も感じない。今はとにかく有事に大活躍ができる本当の意味でのヒーローたちの一日も早い登場を願って止まないのだ。

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ソーシャルメディアマーケティングの本質とは?

 これも少し前の事だが、シリコンバレー地方版の編集長KOSAKA君が今注目のソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)に関する講演をSVJENでしてくれた。巷で本当に騒がれていながら、「いったいSMMって何?」という部分があった自分にとって彼の話は本当に明快で目からウロコ的なものだった。素晴らしかった。結論から言ってしまえば、SMMの本質というかGOALは、BACK TO THE BASICで「よりよいサービスと優れた品質を保つ」ということに尽きるのだ。
 ご存じのようにソーシャルネットワークは、言い方を変えれば井戸端会議と伝言版がインターネットを利用したメディア系に発展したものだ。なので、その実態は口コミの発展系である。KOSAKA君はこんな例を話してくれた。近所に韓国人が経営している中華料理屋がある。間違いなく家族経営で、父ちゃんがシェフ、母ちゃんが白いエプロンをつけて給仕をしている。どう見てもPCやインターネットを使っている人たちとは考えにくい。この中華料理屋、実は手打ち麺(と思われる)がもちっとしていて凄く美味い。そして白いエプロンの母ちゃんも愛想がよくサービスも気持ちいい。さてこの店の麺を食べた客がその感想をTWITTERやYELP(こちらの口コミ情報サイト)にその美味かった感想などを書くと、その情報をみた人たちが、そのお店に来るようになる。そして同じ感想をもつと、またその感想をUPするので、お店にはどんどん御客が集まってくる。で、PCの環境に全く縁のない父ちゃん母ちゃんは、連日膨れ上がる客数に首をかしげて「一体どうしたんだろうねえ??」なんて言う事態をもたらすことになる。勿論一銭も御金をかけずに、このお店は御客を集めることに成功するわけだが、そこには絶対的に客を裏切らない、味の品質と質の高いサービスが条件となるわけだ。つまり、この基本ともいえる点さえしっかり押さえていれば、お金をかけなくともPRができるのがまさにSMMの本質だと彼は結んだのだが、まさしくその通りだな!と思った。
 ここが今までのインターネットによるマーケティングや通常のPRとの大きな違いなのだと思う。たとえば今までのお店やサービスの評価というのはGOOGLEに代表されるようにヒット数がいかに多いかで決まっていた。つまり見栄えのいいHPを作って、そこに興味をそそる写真などをたくさん載せれば、また随時新しい話題をUPしていれば、その味やサービスを実体験しなくとも、クリックの数によってそのお店が素晴らしいと評価されてしまうものだったわけだ。そして「おたくのHPのヒット数を増やしますよ!」みたいなWEB製作会社もたくさんあったと思う。通常の広告媒体を利用した宣伝も一方的に消費者に向けられるものであって広告主は、商品やサービスを購入したりした体験した人のフィードバックがあるまで、その効果はわからないのだが、まず製作費用が派生してしまうのだ。そういう意味でSMMは今までとは全く異なる方法で本質さえしっかり押さえていれば、金と労力をかけずにPRができてしまうというわけだ。
 
 

 しかしながらその品質とサービスを常に維持しながら、さらによりよいものにしているためには、それに対するさらなる努力が必要になる。そして、さらなる飛躍につなげるための新しい方策が必要になる。この部分がFACEBOOKなどが中心になって取り入れている新しいマーケティングの手法なのだと思う。そしてこれは実際の口コミと人の推薦に裏付けされたものになるので、効果はより高いものになると考えられるだけでなく、今まで大金をはたいてPRができる大手企業が中心のマーケティングの世界がひっくり返ってしまうような事も平気で起こるようなことも十分にありうるのだ。その状況をTACHWAVEの鶴ちゃんがSATISFACTIONGARRANTEEDを例に話してくれた。代官山にわずか5坪の店舗しかないこのアパレルショップはFACEBOOK上での情報発信が功を奏し、今では世界中から42万人ものLIKEを獲得し、FACEBOOK上では日本のアパレルメーカーではUNIQLOをはるかにしのぎ、世界の有名ブランドをみてもエルメスやカルティエを凌駕する地位に君臨している。つまり、世界の40万人以上の人がこのわずか5坪のSHOPの無料の情報発信を共有し、場合によっては商品を購入しているわけだ。これは凄い!同社は早くもそのブランド力でアパレルのみならず他の商品にも日本の大手メーカーとタイアップして世界制覇をもくろんでいるらしい…。ここまで来ると本当に凄い@@!!

 こちらでは早くも今までのE-COMMERCEならぬF-COMMERCEという言葉もつかわれ始めているように、これからは、いかにFACEBOOKをはじめとした新しいSMMのサービスを利用するかによって、明らかに大きく今後のPRの状況が大きく変わってくるといえる。そのためには、まず彼らの提供するサービスの本質をしっかりと理解することが大事で(自分自身FBを使用しているけどまだまだわからないことが多い…)加えて、それが特にビジネスにおいてはどのように活用できるのかを吟味する事が、いかにお金をかけず(?)に効率的なマーケティングとPRを展開するかにかかっていると思う。まさに知ったもの、早く活用したもの勝ちの感じだが、その本質には「より良いサービスと品質を保つ」という大前提があることを決して忘れてはならないのだ。

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第2のITバブル到来の予感…

  サンフランシスコに老舗のオークションハウスがある。数年前(?)にイギリスのオークションハウスに買収され、その名前の一部をとりBOHAMS&BUTTERFIELDとなったが、かつてはBUTTERFIELD&BUTTERFIELDといって東のサザビーズに対して西のBUTTERFIELDというくらい有名だった。ここではネットオークション華やかなりし今でも、昔ながらの会場でのBIT方式でオークションが毎週のように開催されている。今では年に一回になってしまったが近代、現代版画(リソグラフ中心)のオークションも開催されていて、この手の版画のプチコレクター(あくまでも売買目的ではなく観賞用という趣味なので…)だった自分はアメリカに来た当時から小遣いが少し溜まるとBITに参加したりしていたのだが、最近はなかなか手が出なくなったので、今では会場に足を運んでPREVIEWし、後から結果をネットで確認しするレベルでたのしんでいる。さて、今年4月に開催されたこのオークション、出展数はだいぶ多くウォーフォールやリキテンシュタイン、デビッドホックニーなど巨匠の作品もかなり混ざっていて非常に楽しみだったのだが、結果を見てかなり驚いた@@!落札価格は軒並み昨年の倍以上!ウォーフォールのキャンベルシリーズなどは軽く昨年の倍近く、その他人気の割にはリーズナブルだったサムフランシスやマザウェル、ジムダインなども、とても信じられないような価格が付いていた。。。これは明らかに凄い、というか変だ。
 実は同じような状況をかつて見たことがある。それは80年代後半のバブルの時だ。当時日本の百貨店ではあちこちでこの手の版画の展覧会、即売会などが開かれていて、上記ウォーフォールの作品などは軽く200万円以上で売られていた、そしてYAMAGATAとかトーマスマックナイトなど今では二足三文(だと思う)でオークションにも出てこないような画家の作品まで法外な値段で取引されていた記憶がよみがえってきた。これは明らかにバブルの症状だ。。土地と不動産の値段がウナギ登りに上昇していた当時とは背景が違うのだが、今のアメリカの状況は株価は低迷、土地不動産の価格は絶望的で、全く投資対象にはならない。そんな状況なので、投資先のない投資家たちが少しでも利益を得る事ができそうな、美術品にも注目しているように思えてならない…。
 さて、先々月になるがビジネス系のSNSサービス会社であるLINKEDINが上場(以下IPO)を果たした。当初の初値の$45に対し、株価は見る見るうちに上がりあっいう間に3倍近くまで高騰し現在も高値で取引されている。その後もオンラインラジオ局のPANDRA,などが上場。この先もGROUPONや、ソシアルゲーム系のZYNGAなどの上場が予定されていて、ここにきて新興IT系会社のIPOが続きそうな状況なのだが、はたして彼らは本当に実力があってIPOをするのだろうか??FACEBOOKやTWITTERなら新たなインフラを構築したという本当の意味での実力があり、彼らが株式を公開するというのは非常に正当性があると思うのだが、たとえばGROUPONは先行で逃げ勝っていても、いづれはGOOGLEやFACEBOOKなどの大手が同系統のサービスを始めれば、その絶対数で勝ち目はさなそうに見えるし、この先益々課金が難しくなっていくであろうソシアルゲームのZYNGAにしても業績の先細りは容易に予想がつく(私の判断です)。そういう意味で、この先のSNSに起因した新興IT会社のIPOには、今まで投資先が枯渇状態だった投資家たちが、まるで養殖場にまかれた餌に群がる魚のように、どこかITバブル時代と同じような感覚で飛びついているような感じがしてならない。

 お恥ずかしい話、「NSADAQ上場企業のリストにサルにダーツを投げさせて中った会社の株を買っても損はしない」と言われた先のITバブルの際に、大やけどをした自分にとっては、今回は間違いなく同じ轍は踏まない自信がある(というか先立つものもないんだけど…)のだが、はたして自分の予想は正しいかどうか。。。この先ちょっと動向を静観してみたい。
 
 

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