Archive for 04/27/2011

どんどんひとつになる中で日本は勝ち残れるか?

 数週間前に顧客である日系の車載オーディオ機器のメーカーを数社訪問した。そんな一社の幹部と食事を共にしたのだが、その話の中で昨今のカーオーディオの状況について、日本のカーオーディオはTOYOTAや日産をはじめとする日本メーカーの車と共に、その要望に叶うべく限られた空間で最良の音質を提供する機能や自動車の振動にも耐えうるピックアップの開発等、性能や機能を拡充させることによって世界に広く浸透するようになったのだが、昨今では既にMP3が主流になる時代。加えてカーナビを中心として、ある意味単にオーディオ機能だけでなくGPSや車の使用状況そのものをモニターするプラットホーム的な役割を担う、しいて言えばコンピューター化してきた状況をみると、そこには既に日本が得意としてきた技術は全く不要の、誰にでも製作できるタブレット型のPCですべて置き代わってしまうのは明白だと言う。つまりいきなりAPPLEがIーPHONEを車載用プラットフォームと定義づけ、車のダッシュボードに取り付けられるようになれば自身のもつI-PODの機能やGPS機能、そしてサテライトシステムの利用で緊急時のサービスや、車種別自己診断機能、サービス履歴のデータベースのアプリを組み込むことによって完全に現在のカーオーディオシステムがもつ機能はすべて網羅できてしまうと言うことで、いつ何時彼らが真剣に、この業界に参入してくるかと言う状況を非常に憂慮しているとの事だった。もちろん、そこには安全性の基準や生産拠点がTS等のAUTOMOTIVE関連の生産工場としての認可をとっているかなど、まだまだ乗り越えなければならないハードルはあるのだが、少なくとも技術的には、IーPHONEをはじめとしたスマーフォン、タブレット型のPCで十分機能はカバーされてしまうのが現状だ。

 実はこのような状況、既に周知のことだが、カーオーディオにとどまらない。つい最近、GOOGLEがお財布携帯市場への参入を発表したのがいい例で、これからはスマートフォンをハードウェアのメインとして今まで散在していたあらゆる機能がどんどんひとつにまとまっていく傾向があるように思う。もう現金や何枚ものクレジットカードや定期券、IDなどを持つ必要がなくなる日がすくそばまで来ているようだ。特に最近、この分野では世界基準となるであろうNFC(NEAR FIELD COMMUNICATION)規格に順ずる数々の機能と製品が大きく飛躍をすると考えられている。
 さて日本ではこの分野、SONYが開発したFELICAが著名で既にSUICAや電子マネー(お財布携帯?)のEDYあたりで市場には浸透しつつあり、その方式は香港やシンガポールでも採用されているようだ。そういう意味では、日本は、いつものごとく先端を走っているといっても過言ではない。しかしながらFELICAの技術は国際標準ではない。類似の機能を持つNFCは、製品すらまだ具体的に登場してはいないが、こちらは国際基準として確立しつつある。このNFCを推進する団体はFELICAを開発したSONYが大きく関与しているのだが、日本で先行している市場の拡充(とくにNTTとの共同開発等になると、いつものように日本の市場に特化した傾向になる可能性は十分考えられる)に躍起になっている間に、今までのコンスーマー製品と同じように、またグローバルな市場展開という流れに乗り遅れて、携帯電話がそうであったように日本固有の方式にとどまり委縮した形で終わってしまうような気がしてならない。この辺り会社の体制だけはインターナショナルになったSONYがどこまで理解し考えているのか。そして彼らが推進する世界標準化に彼ら自身が乗り遅れることはないか今後の流れは非常に注目したいところだ。せっかくのグローバルな商品を日本から発信できる大きなチャンスである。半導体、携帯電話、PC、そして昨今ではTVまで他国にイニシアティブをとられている今、本当に何としてもものにしてもらいたいものだと切に願う次第である。

 

 ところで話は全然違うのだが、以前このBLOGでTPICにさせていただいたI-PHONEやアンドロイド向けのアプリを開発するスペクトラムビジョンのVOICE4Uが何と先月の日経BP主催アンドロイドプリケーションアワードの大賞を受賞した!昔からオーナーであるYUMIちゃんの苦労と努力を知っているだけに本当にうれしい!あらためておめでとうございます!

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