Archive for 02/19/2010

保守的性格会社の行く末

 家にあるVIDEOテープを整理していたら(うちにはまだHDDレコーダーがないんです…)、まだ見ていない2007年の5月に放映されたNHKの「プロフェッショナルー仕事の流儀」がでてきた。ゲストはエルピーダメモリーの坂本社長。早速観て非常に共感が持てた。自分自身アメリカに長いから考えようによっては、坂本社長のスタイルは、こちらのエグゼクティブの普通の姿なのだが、坂本社長もテキサスインスツルメンツの叩き上げで育ってきたエグゼクティブだけに、特にアジア勢にそのお株を奪われたメモリー市場において従業員3,000人のトップとして彼らの生活を常に考えながら、「結論は時間をかけずその場でだす」「責任はすべて一人で背負うという」ポリシーを貫き通し、会社の肩書を傘に、黒塗りの車で通勤する勘違いしたエグゼクティブとは一線を画し、満員電車で通勤し、毎日社員のと顔を合わせながら日々の業務に奔走している姿は、本当に今見ても新鮮だった(アメリカでは、インテルのアンディグローブ会長もマイクロソフトのビルゲイツ元社長も自家用車を自分で運転して通勤していた)。こういうTOPの下でなら自分も働いてみたいと思った人は私だけではあるまい。残念ながら昨年は、景気の低迷と、メモリー市場の下落というダプルパンチに見舞われ、倒産の危機にさらされたが、恥も外聞もなく公的資金の借用をし、そしてメモリー市場の回復と呼応して、今年また再び強烈に進み始めた感のある同社は坂本社長の志が従業員にも理解されているからこそ成り立っていると思う。
 こんな坂本社長の姿勢を見て思い出した事がある。現在弊社と取引をしているA社のことだ。同社とはもう10年近いつきあいになる。残念ながらあまり大きな商いは過去にもなかったのだが、ここにきて大口のプロジェクトが入り、お陰さまでその受注に成功し、同社への発注をした。恥ずかしい話しながら弊社は弱小企業なので、なかなか銀行からの借り入れもできず、今回のような大口の商談の場合、特に支払に関してはVENDERであるA社の協力も不可欠なのだが、この会社、弊社の状況を理解していながらまったく、その条件を考慮してくれない。与信を与えてくれないのだ。当方としては、勿論客先(日系の大手メーカー)からの注文書も提示し、入金計画も含めてきちんとした姿勢を示しているのに、担当者からは、「上と相談してご返事します」そして、相談した結果「社長とも協議したがやはり支払条件は今まで通り前払いで…」のような説明。。。ちょっと愚痴めいてきて恥ずかしいのだが、社長の判断で「よし、今回は責任をとるので次回もぜひ頑張ってほしい」ぐらいの気持ちがないものなのか・・。このあたりがかなりショックだったし、社長とは以前直接会って「アメリカでの拡販をぜひ!」みたいな話をしていたにも関わらず、口だけで全く協力するつもりもない姿勢にかなり幻滅した。この会社自体もメインの商売は高官長との仕事が中心なので、弊社のようなたまにしか仕事を持ってこないようなマイクロ会社は最初から相手にされてないのかもしれない。または高官長がらみのほうで潤沢な利益があるので、あえて余計なことで今までのスタイルを変える必要なしと判断ているとしか思えない。今回は幸い日本で活躍している友人の会社から何とか資金の援助を受けられるのと(本当に助かった。感謝!)、新規で取引した別の会社が、2回目の取引にも関わらず状況を理解してくれ、支払条件にタームをつけてくれたことで、何とかギリギリのところでしのげそうなのだが、A社の対応には、本当に幻滅した。この先、この手のプロジェクトは、実は市場的にかなり魅力があり。億単位の規模も期待できそうなので、できれば積極的な展開を進めていきたいのだが、もちろんそれはVENDERの協力とチームワークががあってこそ実現するものであり、いつまでも保守的で大きな決断もできず、会社の方針だからと相手を信頼しようとも(与信をあたえようとも)しない会社と組んでいては残念ながらこの先の展開は難しいだろう。そして思うに日本の殆どの会社が実際はこのような保守的性格を未だに踏襲しているのだろう事は容易に想像できてしまう。
 アメリカの会社は、前出の坂本社長ののりで、新規のビジネスや可能性にいい意味でのトップダウンでズバズバときりこんでいく。勿論失敗もあるだろうが、得られるであろう利益に対して果敢で積極的だ。そんな一連の会社と相変わらず保守的性格を貫き通して知らないところで商機を失っている日本の会社を比べると、その行く末は言わずもがなであろう。

P.S.スミマセン、今回の内容。どう読んでもやっぱり愚痴? という感じになってしまいました。
    たまには社長のつぶやき~という事でご容赦を!

 

 

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TOYOTAバッシングの陰に感じた不安

 トヨタのブレーキ不具合問題が連日のニュースをにぎわしている。アメリカでは、特にその報道は顕著だ。運輸長官が「トヨタ車には乗るな!」発言をしてしまったり、当然ラジオ(実はほとんどTVを見ないので)のNEWSでもその不具合の数々、そして新たに発覚してしまった問題などを、まるで鬼の首でも取ったかのように説明している。どうもこのような報道をきいていると、かなり昔にココム規定に違反した東芝を、同じようにバッシングし、国会議員(だったと思う)が、TVで、東芝製品を金槌でたたき壊していたシーンを思い出させる。確かに昨年はアメリカの自動車産業にとっては、GMとクライスラーの倒産という歴史に残る年だった。そんな中、同じように景気低迷で販売台数が激減した中でも、エコカーの販売に力を入れ確実に努力してきた(であろう)TOYOTAに対する、言い方は悪いが「腹いせ」にも通じるものが見え隠れしているような気がしてならない。
 さて、TOYOTAのリコール問題だが、確か事の発端は、去年の秋ごろ「フロントマットがアクセルに引っかかってアクセルが戻らなくなってしまう」というものだったと記憶している。それがここへきてアクセルの機構自身の問題になり、昨日あたりから、「アクセルを制御するシステムのソフトバグの問題」という話も出てきている。実は、この話、私は昨年訪問した車載オーディオ機器メーカー大手A社のエンジニアから既に聞いていた。彼は「アクセルが戻らないというのは分かるが、発車時からアクセルを全開に踏み込む人なんかいない。引っかかるというのはアクセルを全開に踏み込んだときにおこる(と言われていたと思う)らしいがそんなに全開に踏み込む人がいるのか?これはきっと、このシステムを制御しているソフトのバグに違いない」といっていた。「ソフトのバグはまず発見するのにかなり時間がかかり、単純に治せるものではない」と指摘したうえで、まず簡単に問題を安価で対策できるものに置き換えている可能性があるというのだ。その時は単純に「う~ん、そういうこともあるのか」と思って聞いていたのだが、ここへきてその話がまだ明確ではないにせよ現実なものとなったということに正直なところ、かなり不安を感じだ。今でさえ自動車の電化率はかなりのパーセンテージを占めており、ハイブリッドや電気自動車になればそのほとんどが電化されるわけだ。当然それらの制御は全てセンサーやマイコンをはじめとした電子部品(既にマイコンの搭載数は相当数に上っているらしい)によってコントロールされる。そしてこれらを機能させるソフトウェアは、恐ろしく重要なものになるわけだ。WINDOWSのようにあれだけのシェアを持つソフトウェアでさえ、いまだに多くのバグを抱えている。確かに机上の使い勝手という領域だし致命的なバグでも命にかかわることはない。しかし車となると話は別だ。ちょっとした些細なバグでも、それは大問題になる危険性を十分はらんでいる。ひとつだけ入力を間違えても、これが立派なバグとして、何十億円もの損失と、尊い人命を奪う結果にもなりかねないのだ。そう考えると、車載電装品に使用されるソフトウェアを開発するエンジニアにはかなりのスキルと技術力、そして注意力が要求されるだろう。ただ、この先も急激に進む車の電装化に、その人材の供給が間に合うのだろうか?前出のエンジニアが、ぼそっと話していた「今後、車載のデータ制御も通信を利用したシステムにどんどんなっていく。そこにはバグだけでなく、ウィルスも容易に侵入できる可能性もある。それらをどうやってプロテクトし、そして改善していくのか、そう考えると非常に厄介な問題がたくさんでてきそうです。」と。う~ん、確かに。。。。
 TOYOTAバッシングの陰に実はソフトウェアのバグによる問題という将来の不安の種が見え隠れしている事を意識している人は果してどのくらいいるのだろうか?

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