Archive for 01/18/2009

10周年

 10年前の1月19日に自分の会社を設立した。スピンアウトとか起業というと聞こえはいいが、そのきっかけは勤めていた会社の倒産によるところが大きい。その前の10年間はこの会社のアメリカ現地法人の駐在員としてアメリカ駐在。1995年から同社の代表を務めていたが、親会社は倒産する1年ぐらい前からだいぶおかしかったので(毎月銀行残高の半分を送金しろとか、やたらと意味不明の要求が増えてきた)、倒産する2ヶ月前に社長の座をおり、自分でレップとして働く事を決めていた。私の代わりに日本から新しい社長が赴任してきて間もない1998年の9月30日に親会社の倒産第一報が入る。海外の現地法人ゆえ限られた情報しかない中で真相を確かめるという名目で日本に帰った新社長は、そのままトンずらし、唯一残された私がなぜか責任を取らされる羽目になり、親会社の倒産に伴い日本の裁判所の指示でCLOSEすることになった現地法人の清算業務に携わった。会社を作ることが簡単なだけに清算業務は想像以上に難しい事を痛感(でも素晴らしい経験になった)。結局3ヶ月以上かかって何とかその作業を乗り切ったが、その間も客先への報告回りや今後の対応に関しての説明に奔走していた。そして今までお世話になった客先に迷惑をかけられないとの思いから自分でそのサポートを始めるべく会社を設立したのが1999年の1月19日だった。
 最初は勿論事務所をもつ金もないので、空いていた自分の家の一室でスタート。前の会社から少し引き継いだ備品などは自宅のガレージに保管した。その先3年間はHOMEオフィスで業務を継続。本当に公私のない日々だった。それにしても自分は本当にいいお客さんに恵まれたと思う。倒産した会社の人間など、普通は相手にもされないのに、殆どの取引先が信用のない自分の会社に快く口座を開設してくれた。手形というシステムのないアメリカだからこそ資金繰りにも苦労せずやってこれたのだと思う。4年目に初めて知り合いの会社に間借りのかたちで事務所を移り、色々なこともたくさんあったけれども今まで何とかやってこれた。会社の規模は設立当時と殆ど変わっていない。そういう意味では会社としての成長は無いかもしれないが、少なくとも自分の生業として10年間喰うに困らず生活してこれた事には満足している。
 さて、この10年間を懐かしく振り返る余裕など無く、次の新しい10年をどうするかについて真剣に考えなければならない。100年に一度と言われる大不況の中で迎えた10周年。確かに昨年は弊社も大幅減益を余儀なくされてしまった。人員の削減もせざるを得ない状況になった。加えてビジネス(事業)の寿命という点から見ても10年が一つの節目であるという話を昨年の夏に梅田さんから伺い、その当時徐々に鮮明になってきたアメリカ大不況の様相と相まって、早く色々と新しいビジネスについて考えていかなければと思っているうちに急激な円高で業績が急激に悪化。その状況にまったく余裕が無いまま年が明けてしまった。
 それではどうするか…。年頭のブログにも書いたのだが、とにかく今年は「状況に順応して柔軟に生きる」ことを目標としたい。受注が減って仕事に余裕ができてしまった分は、いままで余裕が無くてできなかったマーケティングや新規事業に向けてのリサーチに使おう。円高の状況が変わらないのであれば、日本への輸出を含めたビジネスの展開に目を向けてみよう。とにかく何事にもTHINK POSITIVEで忙しくする事によってきっと何かが見えてくるはずだ。10年前、会社を設立した時は本当に何も考えていなかったと思う。会社が無くなって「どうなってしまうのだろう?」という不安以上に「どうにかなるでしょ」みたいな気持ちが強かった気がする。ちょうどその翌年シリコンバレーではITバブルが崩壊し、これまた深刻な不況だった筈なのだが、当時は本当に「タイムラビット(とよく言われた)」のように落ち着き無くあちこち走り回らずを得なかった状況だったので、まったくといっていいほどその不況の中にいた実感がない。さすがに今回は自分の会社の経営を揺るがすほどのインパクトがあるのだが、当時のパッションを再び踏襲すべく、できるだけ前向きに立ち向かいたいと思っている。
 これまた偶然にも1月20日にはアメリカの新大統領が就任する。オバマ氏は私と同じ47歳。誕生日も一日違いの8月4日(私は3日)生まれだ。おまけに今年は年男ときている。私の方から一方的にかなりの親近感を持っているのだが、そんな彼が未曾有の大不況、問題山済みの中東を中心とした国際情勢。そして混迷を極めるアメリカ経済の建て直しに「YES WE CAN」のスローガンを掲げて立ち上がる。私も立場はまったく違うが負けてはいられない。彼のチャレンジを少しでも見習い自分の支えにして今年から始まる次の10年も疾走してみたい。

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2009年をどう生きるか

 08年、サブプライム問題に端を発した金融危機による大手金融機関の倒産から波及した景気の冷え込みは、後半一挙に加速し、今まで不動と言われたアメリカ自動車業界(ビッグ3)が破綻しかねないという前代未聞の状況を生み出し、加えて加速する円高による日本企業の業績不振、そして中東を中心とした情勢不安は拡大の気配まで見えてくるという不安な世相を踏襲したまま2009年は幕を開けた。とにかく去年は特に後半、青ざめるほどの急激な円高に生きた心地がしなかった。為替の問題は常にここでもテーマにしているが、すべての仕入れ先と円建てで商売をしている弊社にとっては一番重要な問題であることに変わりはない。10月からの急激な変動で3万ドル近いお金がまるで手品を見ているように右から左に移ったとたんに消えてしまった。3万ドルの利益を上げるためには最低でも10倍以上の売り上げが必要になる。30万ドルを売り上げるということは並大抵の苦労ではない。本当に大枚の入った財布を無くしてしまったような感覚だ。12月の決算で、なんとか年は越せる目途はついたものの、この先の状況は大半がさらに悪化の予想で本当にどうなるかという不安ばかりが先行してしまうと言っても過言ではない。で、今年もさらに進むであろう、この円高の状況をどう乗り切っていけばよいのか?少なくとも去年までは為替のヘッジが可能だったので、大型の案件であれば事前に予約を入れるという対応もとれたのだが、なんと昨年の後半からそれもできなくなってしまった。ということは極端な話、なす術がないわけだ。
こうなってしまったらもうどんなにあがいても仕方がない。為替相場だけでなく景気の状況もよく見極めたうえで、それに順応した生き方を見出し、かつ戦略を立てて柔軟に対応していかなければならない。とにかく今年は市場の冷え込みも半端ではない。でも必要なものは必要だし、こういう時期こそ今まで忙しいがゆえに目の届かなかった品質管理体制の見直しや修正予算の削減などに本格的に取り組むよいチャンスであるということを前提に客先へのアクションアイテムを吟味していきたい。
 巷では「100年に一度の大不況」といわれる2009年。この不況の状況だけを見て不安にうずもれてしまうか、それとも、この100年に一度の経験ができることをラッキーと考えて行動するかによって、将来は大きく変わってくると思のだ。


 

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