Archive for 12/23/2008

ビッグ3への救済劇をみて思ったこと

  またまた1か月近くブログの更新ができなかった。実は自分にとってのビッグイベントのおかげで仕事もままならない状態が続いていたのが本当の理由なのだが、それにくわえて景気の低迷、とりわけ円高のおかげで深刻な状態に陥ってしまい非常にあわただしくしていたのが、ますますこのさぼりに拍車をかけてしまった。
 さて、12月も半ばを過ぎ、今年もあとわずかになった。アメリカの不況は本当に悲惨で金融各社の破たん劇に次いでBIGなニュースになったのが自動車業界、とりわけビッグ3への救済劇だった。11月より話題に上り始め、一回は否決された救済策がブッシュの後押しにより最終的にはクライスラーとGMに対して約1兆5000億円の短期融資が決定したのが先週末(19日)の話だった。確かに彼らが倒産すればその波及効果は、20万人といわれる従業員の失業みならず世界中の協力企業や関連業種へと広がることは免れず、これを機会になんとか復活してもらいたいものだが、果たしてうまくいくかどうか。これからが本当の試練ではないかと思う。エグゼクティブがいままで普通に得ていた数億円の報酬ををあきらめることは、たやすいことだろう。しかしながら長年培われ踏襲されてきた会社の体質や姿勢、従業員を取り巻く環境、そして肥大化して権力を持ちすぎた労働組合の存在などなど、はたして本当に再建に向けてこれらのベクトルが同じ方向に動き始めるかどうか。これが非常に大きなカギになるのではないかと思う。
 私にはアメ車に関して忘れられない思い出が2つある。いづれも20年ちかく前の話になるが、ひとつは1988年に最初に会社を設立した際、社有車として新車で購入したGMのビュイック(確かセンチュリー)の水温計に針がついていなかったことだ。最初は針が水温に伴って上昇してこないのかと思った。で、よくよく見ると針がついていなかった。もちろん針がとれておちた形跡もない。早速ディーラーにクレームに行くと「あ、そうですか、すみません。すぐに交換します」と、何とも事務的に処理された。その時の対応が本当に「まあよくあることなので」的な感じを受けたので、針がついていないものが市場に出てしまうという信じられないお粗末さの品質管理はもとより、それを当然のごとく処理するディーラーの対応が、かなり印象深く、いまでも忘れることができない。そしてもうひとつは、当時(たしか1989年ぐらい)私の販売していた品質管理用のテスターの売り込みにGMの電装品生産最大手だったDELCOエレクトロニクス(インディアナのKOKOMOという町だった記憶がある)行った際、製品のプレゼンをして、「弊社の製品の最大の特徴は、その信頼性だけでなく、すぐれた性能により、検査工程の人員削減にも貢献します」と説明したところ、担当マネージャーから「あ、うちは人を削減できるような製品は組合がうるさいから導入はむずかしいな」と、はっきり言われたことだ。自分の今までの理解では自動化により人員の削減ができるということは、設備導入(選定)では最重要な条件だという認識だったのに、その特徴があっさりと否定されてしまったことに、驚きというより「へえ、こういう考えもあるんだ」と妙に感心し、これまた強く記憶に残っている。どちらの話も20年も昔の話なので、もちろん未だにそんなことはないと思っていたのだが、今回、救済が必要なほど業績が落ち込んでしまった背景には、相変わらず同じような品質管理、同じような組合の存在といった状況がそのままなのかな?などとも考えてしまった。まあ、この考えが正しいかどうかは今後の彼らの立て直しが本当に、うまくいくかどうかにかかっていると思うのだが、少なくとも昨今の自動車販売台数のベスト10の車種の中にビッグ3の車種が一台もないという現状が変わらなければ立て直しは難しいと言わざるを得ないというのが正直なところだ。

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