Archive for 08/27/2007

やっぱり為替はわからない

ここ2週間ほど、株価の乱高下(特に下落)に呼応するように、為替のレートも乱高下している。円高の傾向が強くそういう意味では、弊社にとっての痛手も大きい。3週間前までは1ドルが120円を超えていたと思う。それが一時112円台まで上昇。その差は10円近かった。換算レートで10円違うということは1,000万円単位で考えると100万の変動になる。ウチのような小さい会社が100万円の利益を捻出するためには少なくとも1,000万円の売り上げが必要だ。それがこのレートの変動であっという間に消えてしまう。恐ろしいことだ。もちろん、そのリスクを回避するためには、全てドルで決済できればいいのだが、日本の中小企業との取引が中心、まして円取引の慣習にどっぷりと浸かっている環境でドル建てでの商売はまず出来ない。また銀行で為替をヘッジ(予約)することも出来るのだが、そのための手数料が派生するのと同時に、売買の期間までが厳密に決められてしまうので、これまたへたをすると逆に利益を失う羽目にもなりかねない。そんなわけで為替の相場をみては一喜一憂する今日この頃である。でも、この為替相場で何百億円もの売り買いを毎日しているディラーが存在している。このくらいの単位でびびったりして居る自分には彼らの神経と精神力はまったく理解不可能だし、自分には絶対無理だとつくづく思ってしまうが、いわば究極のギャンブラーたちの、その精神力は見習いたいとも思う。

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「フューチャリスト宣言」を読んで

 

 「ウェブ進化論」の著者である梅田望夫さんから、最新刊の「フューチャリスト宣言」を頂いたので早速読ませていただいた。本書は脳科学者の茂木健一郎さんと梅田さんの対談を中心にまとまられたもの。インターネットによって変わりゆく社会をどのように理解し、それらのツールを生かしながら可能性を追求していくか。またそれによってもたらされるであろう近未来の世界をどのように生きていくか。という詳細について様々な角度から語られている。細かい内容に関する感想は別にして自分にとっては正直なところ、すごいインパクトだった。というのも理由は簡単で、自分自身が本誌に書かれている検索エンジンやBLOGやYOU TUBEといった現在すでにTOOLとして使っているサービスや技術について、ただ便利だとか面白いといった範疇でしか認識していなかったものが、実は別のもう一つの世界を構築してしまうほどのすごいものであり、その奥深い部分は自分の想像を絶する可能性があるということがわかったからだ(というか知らなかったほうがおかしいんですが…)。少なくともYAHOOやGOOGLEが世の中に出てくる前からシリコンバレーにいながら、このような大変革を客観的にしか眺めてこなかったり、欲を出して恥ずかしい話、ただ株に走ったり利殖の手段としてしかITバブルを考えていなかったであろう情けない自分とは違い、同じ地で、このような流れをここまでの洞察力をもって(特に2000年以降)掘り下げて考えてこられた梅田さんに脱帽(もちろん「ウェブ進化論」の衝撃と併せて)。そして同じことを何度も言うようだが何より自分自身が、この地でITバブルのゆりかごから墓場(ITバブルが崩壊した2000年までを一応区切りとして)までを体験してきたのに、それが自分自身の生業にほとんど生かされていないと言うか、そういうことをあまり考えても来なかったことへの後悔というか反省を促すきっかけとった一冊になった。
 本書では、グーグルの到来を日本においては幕末以来の「黒船」と表現しているが、幕末日本の黒船到来をうけて、それに委縮せず逆に触発されてグローバルな可能性を見出し、国際社会へビジネスでの殴りこみという野望を抱いて奔走していた坂本竜馬のように、自分もこの21世紀の黒船に触発されて自分の分野で可能性を追求する、とにかく理屈抜きにそんな未来に賭けるフューチャリストになりたいと思った。
 さて、そのためにはどうしたらいいのか?私の今の生業は製造業、いわゆるものつくりに深くかかわっている。この業界では、このようなインターネット、ウェブを中心とした社会から見た場合、自社商品のマーケティングやオンライン販売、物流を変える手段としてのIT化は非常に効果があるようにも思えるが、具体的なスペックの詰めやQC、改善アイデアの模索やコストダウンのための行程管理など、実際に現場に足を運んで確かめないことにはどうしようもない業務が大部分を占めていることも事実だ。オフィスに座って現場の生産状況をモニターの数字で把握しているだけでは、やはり現場のコスト軽減、改善や品質管理は難しいと思うが、これをいかに最新のインターネット技術をもって変えていくか、その可能性を追求してみる事は十分にやりがいと手ごたえのあるものだと思う。もちろん今はまだ具体的なアイデアもないし非常に難しいとは思うけれども、せっかくシリコンバレーにいるのだから、このゼロではないであろう可能性に、これからは少しづつでも力を注いでみたい。

P.S.梅田さん、本当にありがとうございました!

 

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再びダラス空港にて

 今回の出張で再び立ち寄ったダラス空港で見たSAMSUNGの携帯広告の巨大オブジェ…
Samsung_Cell.JPG

日本の携帯メーカーもこのくらい気合いを入れてアメリカに再上陸してもらいたいものだ!日本の市場で限りのあるコマを奪い合うのはもうやめて、GSMもCDMAもすべて標準装備にして世界市場に打って出る気概のあるメーカーははもうなくなってしまったのか…??
寂しいな(最近こんな思いばかりしている…)。

 

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原産地詐称事件後日談

3月の末に終結した原産地詐称事件だが、実はその後日談がいくつかあった。大分時間がたってしまったが、簡単にまとめておきたい。
1.未だにアンダーテーブルの世界
 今回の事件で弊社は恥ずかしながらアンダーテーブルの要求を受け、それを支払う羽目になったのだが実際に、この問題が結審してわかったことは未だにメキシコ税関の体質はアンダーテーブルが通用しているということだ。今回の問題がなぜ4ヶ月半という長期に及んだかについて、問題が終結したあと、その理由が明らかになった。通常、この手の詐称事件の場合は最長でも1ヶ月で話がつくらしい。ところが本件の場合、通関業者に実は問題があった。この業者は過去に数回の違反があり今回の件がCRIMEとして実証されてしまうと過去の累積とあわせ同社の業者としてのライセンスが剥奪されることが明確であった。そこで権力と賄賂を駆使して、この問題をもみ消す作戦に出たのであった。本来なら1ヶ月もあれば罪状も明確化し、そのお咎めを受けるべきところを現場の担当官や副所長に対しての賄賂工作で何とか揉み消しをはかった。その間、運悪く税関所長や担当官の交代などがり、なかなかタイミングよくもみ消し工作がうまくはかどらないために、このように長期化してしまったのだが最終的には工作が全てうまく行った。結審の書類を見ると「本件は韓国製として輸入されたものが中国製との疑いあり、そのために調査を実施したが最終的に韓国製と判断された」とある。つまりあれだけ明確に中国製と確定したものがすんなり(?)と、韓国製として問題なしの判断をされているのだ。
極端なことを言えばこれで当社はめちゃくちゃ助かった。というのもこのまま問題がCRIMEとなり、通関業者のライセンスが剥奪されでもしたら、エンドユーザーである弊社の顧客はものの輸入が出来ずに大打撃をこうむり、その損害賠償の矛先が弊社に向けられる可能性が否めなかったからだ。そういう意味では幸運だったが逆に何でも事を金と力で動かすことが出来るという事実は底知れぬ恐ろしさを感じる。
2.問題につけ込む悪人達
 今回の件で品物と一緒に拘束された車のチャージが一日300ドルで請求されていたのだが、実は本来100ドルのところを今回の運送を担当していた日系の日進航空貨物のメキシコ人マネージャーがこの車のオーナーと結託して水増し請求をしていたことが発覚した。車のサイズはVANで間違いなく100ドルで済むところを弱みに付け込んで300ドルに水増しし、差額を懐に入れていたのだ。日系企業ということで社長は日本から来た駐在員。もちろんメキシコの税関事情などに精通していないばかりか管理もまったく徹底されていない。本来であれば訴訟ものであったがエンドユーザーの担当部長の配慮で何とか穏便に余剰分の返済をしていただいた。それにしてもまったく油断無しである。
3.大元の韓国メーカーと販売代理のブローカーの対応。
 今回中国製の靴を売りつけた韓国のメーカーは事件発覚後、中国製を間違えて送ってしまった旨を文章で謝罪してきたがその後一切音沙汰なし。いろいろ調べると中国製の靴のコストはなんと$6。それを弊社に$37で売りつけていた事がわかった。もちろん韓国製は$6とはいかないだろうから同社はきっと最初から中国製とわかって利益を確保するためにうまくごまかして出荷した可能性が否めない。韓国業者にはやはり注意が必要だ。そして今回の商いを仲介したLAの日本人ブローカーは事件発覚後1が月して突然雲隠れ。メイルにも電話にも一切応答なしだった。日本人として恥ずかしくないのか??とにかく同じ国民としてこんな卑怯な人が居るのかと本当に悲しい気持ちになった。
以上が本件の後日談。ビジネスはやはり難しい。というか、相手を信じることは商いの大前提だが、それにしても魑魅魍魎のたぐいが常に身の回りには徘徊しているということを肝に銘じることも重要だと、あらためて痛感した。

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やっぱりマーケティングの重要性

現在お付き合いしている大手の日系TVメーカーでは、大幅な在庫調整がこの5月6月にあった。要因は売れ筋だと確信していた50”以上の薄型TVの販売が思ったように伸びずに過剰生産になったらしい。
昨年より日本のTVメーカー各社は大幅な設備投資を敢行し、将来的に需要が見込まれそうな50”以上の薄型TVの増産を今年に入ってスタートしている。おかげさまでビジネス的には好景気が続いており非常にいい傾向だったのだが今回の在庫調整には「大型TVが安くなれば需要は必ずある」と確信していたメーカーサイドにマーケティングの甘さがあったようだ。確かに見方としては悪くないと思う。今までほしくても買えなかった大型の薄型TVが2,000ドルを切るレンジにまで下がってくれば、そこに大きな需要が生まれるはずだったのだが、結局一番売れたのは30″~37”といったサイズのTVだったという。現在これらの薄型TVは1,000ドルを切るレベルで売られている。この価格帯に手が届く消費者層が大勢をしめたということだ。米国の平均所得を見れば必然的にその差の意味するものがわかるように思う。そして私が考える別の要因だが、カリフォルニアは、少しは落ち着いたものの最近の住宅建築ラッシュはまだまだ堅調なようで、借り手のないオフィスの跡地がどんどんコンドミニアムやタウンハウスに変貌しているのだが、アジア人やメキシコ人の多いこのエリア(カリフォルニア)で、昨今コンドミニアムは一部屋のサイズより部屋数の多いものに需要がある。たまにモデルルームを冷やかしに行くと部屋数は多いのだが、これは日本の四畳半?と思うような部屋があるものが大半だ。当然そのしわ寄せかリビングルームも狭い感じがする。そんなリビングに50”~のTVはちょっと大きすぎるかもしれないし、ましてや日本サイズの4畳6畳レベルの部屋に大型TV は無理だ。ここまで少し切り込みを入れていけば在庫調整をするまでの余剰生産はせずに済んだのではなかったか?と少し考えてしまった。
面白い(失礼。。)のは、この在庫調整が1社ではなくP社やS社の最大手を中心に大半の会社で実施されていたということだ。右へ倣えでマーケティングの重要性を軽視して、また皆揃って同じ轍を踏んでいるという状況はここでも顕著な気がする。

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