Archive for SALES&MARKETING

アップルVSサムスン訴訟の判決で考えたこと

スマートフォンをめぐるアップルとサムスンの訴訟はアップルの勝訴で幕を閉じた。これによって「ああ、やっぱりサムスンは物まねの会社なんだな~」と思った人,特に日本の電機業界にかかわる人の中には、かなり多かったのではないだろうか・・。確かにサムスンは物まね会社だった。早いもので今から26年も前の1986年、日本のベンチャー企業で働いていた私はサムスンのKNOCKDOWN生産のプロジェクトのために頻繁に韓国のサムスンの製造拠点であった水原市の生産技術研究所に通っていた。当時自分のいた会社の主力製品はPCボードの検査機。電気製品の基幹となるPCボードにきちんと部品が実装されているかを検査するシステムのメーカーに勤務していたのだが、その検査機にサムスンが目をつけ、「どうですか?部材の安い韓国で製品の製造をしてみませんか?」という誘いにのってのプロジェクトだった。もちろん先方の目論見はわかっていたので断ることもできたのだが、当時すでに顧客であった同社に反旗を翻すわけにもいかず、また「製品をコピーされても、彼らが追いつけないような新しいものを開発していけばいいさ。」という甘い考えもあった。形態としては検査機の心臓部である計測系のハードを私がいた会社が供給し、それ以外の部分をサムスンが製造するという流れだったのだが、購入したのは最初の20セットだけで後は見事にコピーされ、検査機はサムスンの製造ラインのスタンダード製品となり、サムスンの全製造工場の製造ラインに設置された。その数は10,000台を裕に超えているだろう。もちろん新しいものを開発していけばという安易な考えは日本の一介のベンチャー企業と異なりソウル大学に奨学金で通い国益のためにという名目で兵役をも免除された秀才エンジニアばかりを集めた同社には敵うはずもなく安心しきっていたROMのデータまで簡単にコピーされてしまった。そして私が通っていた生産技術研究所の広大なフロアーには、この検査機のみならず当時世界最高峰といわれていた日本のPCボード製造ラインの数々の製品、PANASONICの実装機、日本電熱計器の半田層などが、彼らの手によってリバースエンジニアリングされていた光景を今でも鮮明に覚えている。
しかしながらCONSUMERエレクトロ二クス、家電分野でいえば、彼らの、このような物まねも2000年の半ばまでだったのではないだろうか?それ以降のサムスンの製品、特に自分が深く携わっていたTVの分野でいえばLCDやプラズマの薄型が主流になった段階で完全に立場は逆転していたように思う。日本勢が薄型TV では先行してキリギリス状態になっていた時期に彼らは製品のR&Dに執拗なまでに注力し、いかに基幹部品のひとつ、ワイヤーの一本でも減らして安価に効率よく生産できるかに心力を注いでいた。そして同社と同じプロセスを踏んでいたLGとともに市場を席巻し現在に至っているのは周知の事実である。そんな状況に、ようやく尻に火がついた日本勢が「なぜ韓国勢はあんなに安くTVを作れるのだろう?」ということで2008年ぐらいからPANASONICをはじめSHARPもSONYも皆サムスンやLGのTVを分解し必死になってリバースエンジニアリングをしていたことはあまり知られていないだろう。おまけで言えばデザイン性まで完全に優位に立った韓国勢のTVと全く類似したデザインのTVを2011年に新製品と称して日本の雄であったPANASONICが発表した時には残念ながら絶望感を感じてしまったものだ。また最近で言えば1cmを目標に薄ければ薄いほど良いというLCD TVに固執していた生産を既にサムスンは辞め2cmであっても安く製造する事が肝要というマーケティイグデータをもとにさらなる市場拡大に挑んでいる。いまだに4KやらビヨンドTVと称して高付加価値にこだわる日本勢には、残念ながら明るい未来はない感じがする。
とまあ話が長くなってしまったのだが、要は「サムスンは物まね会社だ」というのことはやさしいのだが、物まねされるような技術や製品がありながらグローバル市場で成功できなかった日本勢は真摯にその現実を認めるべきであり、その中から新たな活路を見出してもらいたいと思うのだ。この辺りは先日ダイヤモンドに寄稿された安藤さんの記事と全く同意見だ。非常に残念かもしれないが自力でどうにもできなければグローバルに展開する企業の軍門に下ることもありではないか? 特に今後その需要拡大が期待され日本が優位に立っていた電池、モーターの分野においては、その技術の流出を憂慮するより、逆に潤沢な資金のある国外企業に入りこみながらも、いぶし銀(表現がおかしいかも知れませんが…)のような技術を供給しつづける努力をすることで、大中小を問わず確実にイニシアティブをとることができる日本企業の出現に大いに期待したいところだ!

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アメリカの展示会を見て考えた事

今週カリフォルニアのアナハイム(ディズニーランドがあるLAの南の都市)で西海岸最大のエレクトロニクス/製造業関連の展示会MDMが開催されたので自分も足を延ばしてみた。この展示会は、メディカル関連の製造メーカーの展示が有名だが、併設してプラスチック、プリシジョン、AREOSPACE,ほかの製造にかかわるカテゴリーの展示など9つの分野の展示会が一斉に行われるという西海岸では最大規模を誇るものだ。 この展示会をみて、考えたことを2つほど紹介したい。

まずはアメリカの製造業はまだまだ健在だ!ということだ。
今回の会場はアナハイムコンベンションセンター。広さ約12,000坪の会場に所狭しとブースが並んでいる。その総数はなんと2,000社以上。勿論、アメリカにあるメーカばかりではなく世界中から関連企業がブースを出しているのだが、アメリカ系の製造メーカーも「まだこんなにたくさんあるんだ!」ということに驚かされる。勿論メーカーの中にはアメリカでの生産ではなく東南アジアに生産拠点を持ってこちらで販売しているメーカーもたくさんあるとは思うのだが、「こんなものをまだ作っているんだ@@!」みたいなもの、たとえば工業用のブラシや、単純なスプリングなどもたくさんあって、そのような見方(MADE IN USAかどうか)で、個々のブースをのぞいてみるのも非常に面白く、この人件費の高いアメリカで製造しても需要があるものには、どのようなカラクリ(マーケティング?)があるのかぜひじっくりと話を聞いてみたいと思った。

そして、もう一つ考えた事がある。今回はたまたま自社の持つ技術で、新たに医療系のナノチューブの市場に参入を計画している知り合いの会社の社長が来られていたので、少し感想を伺ってみたのだが、彼曰く「もうすでに同じような商品をこちらで製造販売している業者がこんなにたくさんあるとは思わなかった」との事。確かに日本という市場にこもっていれば、グローバルなマーケットという点では非常に限られた部分しか見ることができないのだろう。そして「自分たちが考えていることを既に実現している会社もあって、自分たちの視野が狭いことがわかったばかりでなく、かなり勉強になり刺激になった。」とも話していた。私も彼と同じ感想を、こちらの展示会に来ると思うことが多々ある。特に自分の分野である電子基板(PCB)の実装などは、APPLEに代表される大生産体制の確立でほとんどが東南アジア中心であるにもかかわらず、同じく西海岸で開催される同産業の一大展示会であるAPEXはいつも盛況だ。つまり、まずアメリカで地位を確立し知名度を残すことが、将来的に中国やインド、そしてこの先、これらの産業が確立されていくであろう新興国においては先ずステータスとして重要であるという感じを非常に強く受ける。加えてそのような意味合いから、アメリカでの展示会には世界中から同じような目的の企業やメーカーが集まるので、その市場の動向やトレンドを知る上でも重要な意味があるということだ。その証拠に韓国や台湾の製造機器メーカーもこぞって大きなブースを構え、すでに需要的には先細りになったこの地の展示会に出展しているのだ。これはアメリカ市場での販売拡大だけが目的ではあるまい(きっとそう思う)。
先の知り合いの会社の商品も仮に大手の医療機器メーカーの目に留まり、こちらでの供給が始まればそれがもしかすると一つのステータスとなり、将来的にますます需要が高まる莫大な人口を有する中国やインド、アフリカなどへの浸透は想像以上に容易に実現できるかもしれない。そんなポテンシャルも含め、アメリカの製造業は市場としてまだまだ魅力的だということを改めて強く考えたし、やはりアメリカの市場やマーケットの動きをしっかり把握し、自社製品の地位や実力がどんなものかを把握することが、将来のグローバル化には不可欠だと新たに感じた次第である。

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GOOGLE TVの方策は?

来週からラスベガスでコンスーマーエレクトロニクスショウ(以下CES)が開催される。TV業界ではいつもきまってその年の目玉のようなものがある(たとえば昨年は3Dなどなど)、けれども今年はそんな噂を聞くこともなく一体何が出てくるのだろうね~などと客先でも話していたのだが、年末近くになってi‐TVの噂がちらほら出始め、ここにきてGOOGLE TVが新たなパートナーとともに再出発というNEWSがリリースされた。今までGOOGLE TVはSONY(生産はメキシコのFOXCONNがメイン)とLOGITECHの2社だけだったのが、アメリカで絶大なシェアをもつSAMSUNG, VISIOに続いてLGもパートナーとしての参加を表明。基本的にはアメリカ国内のシェアの50%以上を占めるメーカーたちが全てGOOGLE TVのパートナーとなった事になる。
GOOGLE TV, 表現を変えれば当時で言うインターネットTVだが自分のブログにも以前書いたように2010年の終わりにSONYが受注し同社のOEM工場であるメキシコのFOXCONNでコードネーム”アシュラ”プロジェクトとして月産で10万台以上の鼻息の荒い数字を打ち出し2008年のリーマンショックで殆ど立ち直れないくらいボロボロになっていたメキシコ(ティファナ)のTV産業地帯では同社の関連協力工場でも歓喜に包まれながら生産がスタートされたにもかかわらず、翌11年の春ごろには生産のほとんどが打ち切りになってしまうという悲惨な状況で終焉してしまった事が強く印象に残っている。最初にパートナーとして同じくセットトップ型の販売をスタートしたLOGITECHも最終的には昨年の11月でその生産を中止している。それから1年もたたないうちに、今度はアメリカで大きくシェアを持つSAMSUNG, LG,VISIOが参画するというのは(残念ながら日本軍団はアメリカでのシェアは今ほとんどないのが現状です…トホホ)、何か特別な方策もしくは秘策(?)でもあるのだろうか?
先のGOOGLE TVの失敗の原因の大きなところは、業界ではキーボードが使いにくいとかコンテンツが煩雑、思ったより使えるものが少ない…という部分がクローズアップされていたのだが、私はSONYの場合、TVにこだわったところに大きな敗因があると思う。既に2011年と言えばどこの家庭にも薄型のデジタルTV は浸透してるので、新しい機能のTVとはいえ、そこにもう一台新たに販売価格$600(当時)の30”とか40”のTVを購入すると考えるとその必要性がないと判断されてしまったことが大きかったのだろう。マーケティングの失敗だ。それに引きかえ、ちょうど同時期に発売されたAPPLE TVは、最初からこれら既存のTVに接続できるセットトップBOX(以下STB)で、値段も$99と超お手頃価格。加えてI-TNUESの機能も勿論使うことができて利便性もありという事で実際のところはだいぶ売れているらしい。確かにこの価格であれば、プラットホームとして使える機能や配信数が少なくても何か一つでも利便性の高い機能(アプリ)が使用できればそれだけでも満足!という気になれるところも大きいかと考えられる(LOGITECHの敗北はアップルと同じ$99だったが、単に知名度のなさとコンテンツの少なさにあるのではないか)。いづれにしてもこのような失敗(実は自分もいろいろなプロジェクトがキャンセルになったりしてかなり大変だった)を目の当たりにしてきた自分にとって、今回のGOOGLE TVの巻き返しがどのような方策で展開されてくのか非常に興味のあるところだ。勝手な想像だが、この方策は機能的にインターネットTVがスマートTVに昇格するようなものではないかと思う。勿論自分自身でもインターネットTVとスマートTVの定義が不明瞭なのだが、単純なイメージでいえば、携帯電話で考えると、それにインターネット機能が付いたものと、それに加えて色々なアプリの使用ができるようになったもの、の差のような感じがする(あいまいでスミマセン)。兎に角、この先スマートTVがどんどん普及しGOOGLE TV(パートナーが主体生産だが)だけでなくAPPLEのi-TVも現実のものとなり、もっともっとハードウェアの需要が出てくれれば、これらの新機能TVはプラットホームとしての役割が非常に重要になりソフトが占める割合が大きくなってくるのでハードウェアでの出番は少ないかもしれないが、TVであれSTBであれ生産数が増大するということは製造業にとっては、電子、機構部品レベルの参入機会の増大や、もしかしたら有機ELの使用が本格的になり、これにかかわる関連部材や、またまた薄型対応に伴う冷却技術等の分野で大手が受注するOEMでの生産も含め、日本勢が活躍できる可能性は十分にあり、非常に望ましいことだと思う。
来週から始まるCESで、この新しいGOOGLE TV(スマートTV)がどのような方策(機能と性能)をもってお披露目されるのか今から非常に楽しみだ。

 

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デザインの重要性を真剣に考えないと!

アメリカに来た当時、昔から大好きだったアメリカのアンティーク、正確に言うとアンティークの定義は100年以上前のものの総称だそうで、時代が無いものはコレクティブルアイテムとかメモラビリアと呼ぶのが正しいのだが、自分は特に40年代のアートデコ(日本ではアールデコ)と50’sメモラビリアの収集に精を出していた。当時はE-BAYなど無いから、本当にフリーマーケットに出でかけたり、アンティークショップを頻繁に訪問したりして足で収集していた。それもまた楽しい思い出となっているが今でも膨大なコレクションがそのままうちには残っている。そんな自分のコレクションの中でも特に意識して集めていたのは40~50年代のトランジスターになる前の真空管のラジオだ。

木材に変わって、プラスチックが開発され自在にデザインが形になった黎明期。もちろんプラスチックの材質は非常に限られたものだったが、さまざまなデザインのラジオたちが、たくさんのメーカーから販売された。RCA、PHILCO, ウェスティングハウス、GE、モトローラなどなどそうそうたる顔ぶれ。当時のアメリカは家電の先端王国。もちろんすべてMADE IN USA,そしてそれらがアメリカの国民の生活を本当に豊かにしていた。そんな時代を髣髴させる家電製品の数々、その中でも特にラジオはメーカーの多さでも群を抜いているが、上の写真を見ていただけるとわかるようにそのデザインの豊富さも一番で、未だにみていて飽きないばかりかコレクターの収集欲を常に刺激し続けている。自分はその愛くるしいというか温かみのある雰囲気も大好きだ。さて、なぜ、ラジオに限ってこんなにたくさんのデザインがあるのだろうか?それは簡単で、ラジオという製品自身が非常に単機能だからだ。電顕(スイッチ)とボリューム、そして周波数を合わせるチューナーがあれば当時のラジオは完成だ。なので、その単機能の商品を販売するためには、単に価格競争にしてしまうのではなく各社独自の個性を出すために外見に非常に注力を注いだ結果が、このように膨大なデザインのらラジオを世に残したのだ。
さて、アップルの隆盛をみると、其処には一貫してデザイン重視のマーケティング戦略がある。若者の心を刺激するシンプルなデザイン、持つだけで優越感を感じられるスタイルの素晴らしさは本当に群を抜いているのは皆さんも感じられているとおりだと思う。こんな戦略を最先端の技術開発と併せて展開しているところもにアップルの圧倒的な強さがあると思うのだが(今回のI-PADも既に先行予約が凄いらしい)、それに比べて日本の家電製品、とくにTVはどうしてあんなに無個性で同じようなデザインなのか実は常々思っていた。家電量販店に並んでるたくさんの薄型TV たち、そのフロントパネルの下についている会社名を隠したら、どのTVがどのメーカー製かを判断できる人は皆無だと思う。もちろん最近はHOT STAMPなどの技法でカラーをグラデーションにしたりしているメーカーもあるが、外見はほとんど単一的だ。
TV自身の機能を考えたとき、それ自身は既に行き着くところまで来ている感がある。つまり画質のよしあしなどは誰が作ってもそれほど変化のないレベルになっていると思う。3Dやスカイプなどの機能追加。またLEDバックライトの採用などのハード的な違いはあるがTVに必要な機能自身に大きな違いはない。もちろん画面という一番重要でその製品の面積のほとんどを占めるものがある事による制約も大きいとは思うのだが、この状態では単に価格だけでTVを買っていく消費者がほとんどになると思う、というか既にそうなっているのが現状だ。残念ながら、このデザインという領域は日本の家電メーカーのもっとも苦手な部分であるとは思うのだが、思うのは今こそ、かつてのラジオのように一社ぐらいは斬新なデザイン、度肝を抜くようなアイデアのTVを作ってみてくれないものか?ということだ。宇宙時代をテーマにした映画によく出てきた(と思う)球形のTVは無理にしても、何か新しい発想でTVのイメージを変えてしまうような会社がなんとか日本のメーカーから出てくれないものか。
そんなことを最近、自分のコレクションを眺めながら、よく考えるようになった。それは、既にLG、SAMSUNGの韓国勢のTVが、この領域でも一歩以上先を走っているということもあり、このデザインの重要性という事を本当に真剣に考えていかないと日本のTVメーカーが今後も継続して存続する手段は無いような気がして仕方がないからだと思う。

ー追記ー
ちょうどこのブログを書き始めた後、シャープの新製品QUATTRONのCMを見た。
スタートレックの名俳優ジョージタケイさんを起用した非常にコミカルなCM.そしてTV自身のデザインも普通のスクェアでは無く、ラウンドエッジシェープの結構斬新なスタイル。そしてシルバーのトリムラインもなかなか良い感じ。と思ったけれど、よ~く見ると
「これってI-phone????」
実はお付き合いのある成型品メーカーにお邪魔した際にシャープの新製品は「I-PHONEに似たデザインだよ。」と聞かされていたのだが、ここまで似てるとは…。I-phoneをここまで意識してしまったら、少しも目の付けどころがシャープじゃないではないか・・・。でもでも、このくらい大胆にデザインを変更してみるという志は素晴らしい!日本の他メーカーもどんどん追従して「TVデザイン競争が勃発!」なんて嬉しいニュースが一日も早くネットや新聞紙上をにぎわしてくれたらいいな~!

 

 

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安心というマーケティング(イメージ)戦略の代償

 少し時間が経ってしまったが久しぶりのテキサス出張。最近はあまり遠くへ行かなくなってしまったのだが、かつては自動車電装品メーカーを追いかけて頻繁に中西部にも出張していた。日系企業といってもメキシコのティファナやレイノサのように一か所に複数の企業があるという事は珍しく、ほとんどの場合、たとえば最寄りの空港から車で片道3時間のところにポツンと一社だけあるようなパターンが多いので非常に効率が悪い。ただ、カリフォルニアでは殆ど見れないような風景を眺めたり、いつまでも続く牧草地の中のドライブも当時は気に入っていた(勿論客先で注文がいただければそれが一番だけど…)。で、それより何よりいつも期待していたのは、そんな中西部で今まで出会ったことのないようなレシピやソースで味付けされたBBQや郷土料理に出会うことだった。最初のうちは本当にそれが楽しみで楽しみで、当時(もう15年ぐらい前?)はインターネットなどなかったから、まずホテルに着くと受付嬢に聞いてみたり、イエローページで必死に探したりして、おいしそうな店を見つけると喜び勇んで出向いていった。ところが残念ながら、ほとんどの場合、その期待は裏切られた。アラバマではホテルの受付嬢が太鼓判を押したBBQ専門店に行って、ぱさぱさの肉の塊がサーブされたので「ソースはないのか?」と聞いたらA-1ソースを持ってこられた。またインディアナポリスの郊外の町では、味の濃いBBQリブの付け合わせが食パンだった。そんなことが本当に多かった。その都度期待に胸ふくらませていた分、失望感も大きく、ついついビールの本数が増えてしまった事を思いだす。なぜかなあ?色々考えてわかった事。それは人の流通が少ないということだ。ちろん、メンフィスやシンシナチ、ナッシュビルといった大都会は別だが、自分の行くのは本当の地方都市、殆ど人の流通がない(と思われる)。なので、味が進化する必要がないわけだ。いつも来るお客さんは同じ顔ぶれ。そしてその顔ぶれが満足してくれる料理をサーブしていれば、それでいいのである。
 このような感じで何度も何度もショックを受けていると必然的にそのような冒険をすることはなくなり、どこへ行っても無難なチェーン店に足を運んでしまう。それは少なくとも味の良し悪しではなく間違いないという安心があるからに他ならない。少なくともがっかりすることは避けられるわけだ。このような安心というマーケティング戦略は勿論、チェーン展開をしている大手レストランであればどこでも意識しているだろう。
 かつて読んだロバート清崎の「金持ち父さん、貧乏父さん」の中に彼が講演の際、聴衆に「マクドナルドのハンバーガーより美味しいハンバーガーを作れる人手を上げて」というと殆どの人が手を上げるが、その聴衆に対して「それでは何でハンバーガーショップをはじめないの?」と、問いかける一節がある。このあと彼はマクドナルドのマーケティング戦略が如何に優れているかを説明してマーケティングの重要性を説くのだが、味以上に安心というところに趣を置いたその戦略の凄さに(自分はそうだと思うのであるが)、いやあやられた~と思いながらも、田舎町のマクドナルドでハンバーガーをほおばっていた自分を思い出してしまった。
 話はいきなり変わるが、昨今のTOYOTAバッシング(あえてそう言わせてもらおう)について考えてみた。TOYOTA車を選ぶ多くのアメリカ人は、その性能がいいことや燃費がいいことに加えて、故障が少ないという安心感から同社を選んでいたと思う。しかしながら今回の問題は残念ながらその一番肝要な部分を大きく損ねる結果になってしまった。これは非常に重大なことだ。そしてその回復には莫大な費用と時間を費やさなければならない。かつてJACK IN THE BOXがO157の食中毒問題をおこし死亡者まで出してしまったとき、同社の社長はテレビのCMに自ら出演し、その事実を認め謝罪すると共に今後は徹底した衛生管理をおこない、2度とこのような問題を起こさないと宣言した(というCMだったと記憶している)。そのくらいの真摯な姿勢を見せることがアメリカの国民を納得させるためには必要だ。同じようにSEXスキャンダルを起こしたクリントン大統領も、自らTVでその事実を認め、謝罪した。その潔い姿勢を国民は容認はしないまでも理解はしていたと思う。そのくらい思い切ったことがTOYOTAにも必要ではないかと思う。少なくともアメリカでこれだけ成功した会社なのだから、その安心という最需要点を失いつつある今こそ社長自らがTV上で謝罪するぐらいの姿勢を見せることが肝要だということをTOYOTAのマーケティング陣営は理解すべきだ。そうでなくとも、このような状況の中、KIAやHYNDAIといった韓国勢は確実に信頼と業績を伸ばして日系自動車メーカーが40年かけて築いてきたアメリカでの地位をわずか10年で切り崩そうとしている。そう考えると、これはTOYOTAという範疇をこえ日本の輸出産業にも大きく影響するということのみならず日本政府も国の威信と産業に影響を及ぼしかねないということを真剣に考慮し何らかのサポートをすべきではないかと思ってしまう。
 確かに安心というマーケティングの上に築かれた信頼は、その上に胡坐をかいてもいいくらいものすごい効力があるのだが、逆に一度損ねるとその代償は一国の存亡にも影響するくらい本当に深刻なものとなることを認識すべきだということを過去に感じたマクドナルドの安心というマーケティング戦略の思い出からはずいぶん横に斜めにそれて大きな話になってしまったが自分も真面目に考えてしまった。

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ものつくり立国という呪縛からの解放

 丁度前回日本に出張した1月に、たまたまNHKスペシャル「メイドインジャパンの命運」が放映されていた。これは台頭するアジアの製造メーカーの猛威に対して、日本はどう対抗し、どう道を切り開いていくのかという、日本の製造業の将来への模索を描いた特集だった。自分も海の外からではあるが、昨今の海外における日本の劣勢を目の当たりにしているだけに、この放映を見る事が出来たのはラッキーだった。この中で、既に日本での生産に見切りをつけ、自分たちが培ってきた技術のロイヤリティに収益モデルを特化し、生き残りをかけたJVCケンウッド(最近ではもちろんSONYもその部類だ)と、あくまでも技術力とものつくりにこだわり、何とか技術開発力で他国の追従を振り切ろうとする東芝の様子が放映されていた。
 特に東芝においては、価格を度外視して性能を重視した高機能テレビの開発から製造、そして完成までの様子がドキュメンタリータッチに描かれていて、かつて日本ビクターのVHSの開発の舞台裏を描いた映画「陽はまた昇る」を彷彿される感じだった(その物語の主役だったJVCもいまや斜陽の状況だが)。チューナーがいくつも付いたお化けのようなPCB、その高密度化による発熱を防ぐための蛸足のような水冷ヒートシンク、そんなお化け基板を設計したエンジニアたちの葛藤と、複雑化した機能を何とかまとめるべくデザインされたバグだらけのソフトウェアをできるだけ正常化しようとするプログラマーの奮闘、そして何とかその製品を販売路線乗せるためその発表の場を事前に控え、何とか納期を間に合わせて死期回生を図るべく現場に発破をかけるセールス陣の攻防(?)。日本が本来、常とし美徳としてきた(であろう)製造現場の舞台裏がリアルに描かれていた。そしてエンディングでは、やっとの思いで展示会の納期に間に合わすこトができた製品の出荷を朝焼け(もしかしたら夕焼け…)の中、安堵感と達成感に満ちた顔つきで見送るエンジニアたちの姿が映し出されていた。良い番組だった。が、熾烈な価格競争の泥沼にさいなまれる日系企業の状況を目の当たりにしている私が思ったのは、「これ売れるの?」という事だけだった。
 
 さて、アメリカに2月頭に戻り3月に入って2週目、シリコンバレーでは2つの大きなNEWSの発表があった。ひとつはGOOGLEがTV番組の検索を本格的にスタートするということ。同社はすでにサテライトTVを基幹に放送業界に殴り込みをかける姿勢を鮮明にしていたのだが、その計画の先鋒がまず具体化された。そしてもう一つはインターネットルーターの最大手であるCISCOシステムが従来の3倍以上の速度を実現する高速ルーターを発表。主に映像のダウンロードに飛躍的なアドバンテージを与えるというものだった。このNEWSは本当に衝撃的だ。それはテレビという日本のものつくりを代表する製品の存在自身が根底から覆るインパクトを持っているからだ。デジタル放送が標準化される背景には、もうチューナーなど必要ない新しい技術による映像配信が今後はスタンダードになるという意味があると思う。、そしてインフラをつかさどるハードウエアもその革新に伴って性能が飛躍的に向上し媒体を効率よく配信するシステムやソフトウェア[番組)自身も、この先恐ろしい早さで進化を遂げ、やがてはテレビという受信機ではなく、大型モニター+セットトップBOX(PC)が主流になる日がほんとうに近い気がする。そんな中、高機能と技術力を見せつけるために莫大な開発費と、人件費、そしてマーケティング費を費やして工場から送りだされた高機能テレビは、日の目を見ることなく葬られてしまう運命をたどらざるを得内という状況を、なぜ日本では大御所である東芝が気がついていないのか(もしかしたら気が付いていてなおかつの開発かもしれないが)ということが本当に情けない。クラウド化が加速しネットワークがより軽くシンプルなシステムとなり、それとつかさどるハードウェアーもますますシンプル化していく状況のなかで、なおもものつくり立国を自負し技術力を誇示するというのは、どう考えても勝ち目がなくなっている戦局において、なおも日露戦争における日本海軍の大勝利を再度実現すべく意味のない莫大な出費を費やして大和や武蔵といったっ巨大戦艦をつくっていた戦争末期の日本のスタイルが何の学習もなく踏襲されているような感じがした。
 もちろん、他の日本の大手家電メーカーもそのような考えを未だに持っているとは思いたくない。ただ残念ながら性格として大手であればある程、右へならえの傾向が強い事も事実だ。 「ものつくり立国」「技術立国」という自尊に胡坐をかいていられる時代はもうとっくの昔に終焉しているという事を、日本の企業はもっと真剣に受け止め、そしてその呪縛から一日も早くのがれて身軽になりもっとシンプルに市場をみるべきだ。考えてみれば本当に単純な事だとおもう。

 

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クロームOS開発にみるGOOGLEの野望

7月半ばに発表されたGOOGLEのクロームOS開発のニュースは果たしてどんなインパクトがあったのだろうか?「GOOGLEよ、お前もか」的な見方を大半の人が感じたとは思うが、これはまさしく帝王マイクロソフトへの挑戦だというイメージがものすごく強いのではないかと思う。自分は情けないことにPCには疎いし、クロームOS自身がどんなものなのかも殆どわかっていないので、そのニュースのインパクトだけでグーグルのOS開発という戦略を理解している部分があるが、タイミングよくGOOGLEの先輩I氏とGOOGLEのキャンパスでランチを取る機会があったので(いやあ、相変わらず全て無料のカフェでのオルガニックなランチは、極端な話、この不景気を微塵も感じさせない別世界での一時だった)、色々聞いてみた。勿論、その先輩も直接このプロジェクトに参加しているわけではないので、細かいところまでは聞けなかったが、 はっきり言って驚いたというか感嘆した。なぜかというとその開発のコンセプトと目指すところが非常に単純でわかりやすかったからだ。
 クロームOSは、特に技術者系の友人達のコメントを聞くと、昨年発表した携帯端末向けOSである「アンドロイド」と同じものではないのか?とか、それぞれのOSをどこで区別するのか?とか、別々にOSを開発する意味があるのか?とか技術的な側面から推測される考察が多かったのだが、自分のような文系人間にはそのような側面からの意見は正直言ってよくわからない。そんなことより、このクロームOSのキャラクターが理解できればいいな~と思っていたのだが、そのキャラクターをI氏は見事に説明してくれた。
 I氏曰く、クロームOSの目指すところはテレビの機能とプログラムだという。テレビ自身は基本的にプログラム(ソフト)を持っていない。放送局から配信される番組を受信して映し出す受信機だ。スイッチを入れれば瞬時に画面が現れ、老若男女を問わず簡単に操作ができ、見たい番組をセレクトすることができる。単純化された操作方法は取り説をみたり専門書を読んだり教室に通わなくとも、ほとんどの人が使いこなせる。こんなテレビのキャラクターをクロームOSによって実現させる事が、このプロジェクトの開発目標なのだそうだ。
 非常にわかりやすくないか?まず既に巨大なデータセンター(TVで言えば放送局)を世界中に確保している同社にとってはクラウドコンピューティングの為のホスト環境の構築はたやすい作業であり、このOSに特化したネットブックタイプのPCを安価で販売(すでに年内には発売される可能性あり??)、し、OSによって非常に単純な操作で必要な機能を全てネットワークを通じで利用でき、おまけにテレビのように電源を入れたらすぐに使用できる(開発チームは、よっぽど今のPCの立ち上がりのモタモタに不満があるらしく。この部分にかなりこだわり、スイッチオンから5秒以内に操作ができることを目標としているそうだ)。そんなテレビ感覚のPCと操作を可能にするOSがクロームなのだそうだ。
 この話を聞いて感嘆すると同時にいろいろと考えてみた。これは現状のマイクロソフトOSの使えないところや、だめなところをその反面教師でもって改善し、具体化することで比較的簡単にそのアイデアとゴールを設定することができたのではないか?あれだけ強大なシェアをもつマイクロソフトOSだから、その使いにくさや要望だけをまとめても、それは世界のユーザー共通の不満であり、その部分を改善し具体化するということで簡単に(勿論作業は単純ではないと思うが)、アーキテクチャーを構築できたのではないか? そして、既にハードの部分ではその大規模データセンターの構築で培われた技術でセキュリティの問題などをクリアできるだけのノウハウも持ち合わせているので、これらの組み合わせにより、GOOGLEこそが、より精錬されスマートな新しいOSのスタイルを作り上げていけるのではないかと。
 マイクロソフトは既に肥大化し肥満の体をゆさゆさとゆすりながらやっとのことで動いている感がある。そしてグラフィックスや通信などトレンドの機能を追加しようとしてもベースのアーキテクチャーゆえか、その完成度はVISTAの惨状を見るまでもなく、決してユーザーフレンドリーとはいえない。以前、このブログでも紹介した中島聡さんの「おもてなしの経営学」にそのあたりの内部事情が詳しく書かれているが、マイクロソフトのTOPエンジニアでもあった中島さんが感じた事を、新興勢力であるGOOGLEが具象化しているのが非常に興味深い。そう考えるとGOOGLEとしては、別にOSの分野で「マイクロソフトに挑戦とが、その牙城を切り崩すことに燃えている」のではなく、最初から相手にもしていないのではないか?という気さえもしてくる。なぜならソフトの販売で成り立ってきたマイクロソフトには新しい時代を担うであろうクラウドコンピューティングをつかさどるインフラも構築できていないのだから。実はこの部分がもっとも大変で莫大な資金を擁し加えて莫大な時間も費やさなければならないことをGOOGLEは既に見越した上で、今回のOS開発の発表をしたのだろう(勿論私の意見ですが。。。)。 
 マイクロソフトは最近YAHOOとの提携を発表し、ネット広告分野においてGOOGLEに追従する姿勢を明確化にしたが、これもGOOGLEから見れば、像が尻尾でしつこく付きまとう虻を払いのけているようにしか見えてこないのは私だけだろうか? 勿論GOOGLEにしても、この新しいOSを使用しての収入源の根幹は広告収入ではあると思われるが、それがより個人向けに細分化されて、さらに、携帯OSであるアンドロイドと対になってOUTDOORでもINDOORでも確実に利益を確保できる流れを作り上げていくスタイルの確立が彼らの最終的なGOALであるような気がする。もちろん、その広告を得るための万人にメリットのある様々なコンテンツ(MENU?チャンネル?)の開発も間違いなくユーザーフレンドリーが前提で行われていくのであろう。こう考えてみるとGOOGLEの野望はさらに高いところにあると思えてならない。

 ここでふと思い出したのだが、90年代の中頃、ネットワークの将来性が見えてきた時代に、当時ネットワークで

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GMの倒産をどう受け止めるか?

久しぶりの投稿、本当に情けない限りです。最近は仕事に振り回され、ほとんどがドサ回りで慌しい日々を送っているのですが、そんな中アメリカを代表する企業であるGMがついに倒産してはや2週間が過ぎようとしています。アメリカにとってこのような大企業の倒産はそれなりにインパクトは大きいものと思いきや、株式市場はそんな想定は既に十分盛り込み済みで、あまり大きなインパクトもなかったのが正直なところだったかもしれません。というのも過去の例を挙げれば大手航空メーカーのデルタやデパートチェーンのMACYSも同じように会社更生法を適用した経緯があるのに未だにしっかりと営業されているわけで、GMやクライスラーも同じようにまた今までのような経営がされていくように思えます。
 ちょうどGMの倒産が発表になった6月1日に私は日本にいたのですが、日本のNEWSでは、その倒産を伝えると共にGMと取引のあった会社を取材し、その倒産でどれだけの被害を蒙ったか。。。そんな話題を中心に伝えていました。確かに10万人を超える、それもアメリカを代表する大企業の倒産とあって話題性に関していえば相当のインパクトがあり、おまけにその影響は計り知れないものがあるという悲観的な話題のほうがNEWSとしては注目度が高かったかもしれませんが、はたして日本にとっては、そんなマイナス点ばかりなのでしょうか??
 少なくとも自分としては、これは今後日系の電装品メーカーにとってはものすごいチャンスである気がしてなりません。今回の倒産によって、基本的にはアメリカ自身が公的資金を投資し実質的な大株主となって再建をスタートさせることになり、当然GMとしてはいままでのように大型のトラックや品のかけらもない大型高級車を継続して生産するわけにはいかない訳で電気自動車やハイブリットといった次世代の車を生産していかなければなりません。ただそれを早急に実現しようと思っても今までが今までだけに、彼らの周辺にはその分野に精通している外注や協力工場もないのが現状だと思われます。当然メーカーのみでは自動車産業が成り立っているわけではなく、周りにある多くの会社のバックアップがあってこその産業であるかゆえにそのインフラを早急に確保しなければならないのが、現状ではないかと思われます。そんなときに既に十分な経験があり、また現在も次々にリリースされる日本の優れた性能のハイブリットや電気自動車の足元を支えていた日本の協力工場は彼らの要求に十分答えられる経験とノウハウがあると思うのです。実際にこれらのメーカーからの需要に備え、アメリカの拠点や生産工場に今まで日本国内だけで生産していたハイブリッド用の電装品のラインを構築したり、また積極的に彼らに対しての営業活動をスタートした会社もあると聞きます。
 このようなご時世だから何事もTHINK POSSITIVE! 日本でも正直低迷を否めない自動車産業ですが、あえてこれを好機と捉え積極的な展開を試みる企業が増えてくれることを願って止みません。

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三河屋を再考する!                           -次世代マーケティングプラットホームを読んでー

 

 

 湯川さんから贈呈していただいた「次世代マーケティングプラットホーム」を遅ればせながらようやく読了した(湯川さん、時間がかかってしまって本当にすみませんでした^^;)。まず率直な感想は、「もうすでに広告業マーケティングの分野というのはこんなところまで来ているのか」ということだった。この本には従来の広告媒体であるテレビや新聞、雑誌というものは出てこない。フォーカスされているのは勿論トレンドであるインターネット業界の話が中心だ。GOOGLEをはじめ、SNS、ポータル、ブログの運営サイトなどなど、基本的には、どこもビジネスモデルは旧来の媒体と同じ広告収入であり、その域を出るということは容易ではない。ではその中でどのように効率を上げ、かつ効果のある広告を打つことができるが、どれだけ的確に購買層を抑え、広告主の売上と利益の向上に貢献できるかというのが、これらのサイトの運営側の営業力になると思うのだが、そのためのツールや解析方法、データベース、ネットワークといったお膳立てを専門にする会社が既に存在し、それらのテクノロジーを駆使して、上記の「広告主の費用対効果」を満足させる経営を行うことが必要不可欠になっている現実、そしてそれらが今後どのように発展し究極の目標である「ワンtoワン」広告に近づいていくかという状況を見ることができた気がした。そして、その手法はWEBの域を出て、モバイルやデジタルサイネージにも広く波及し、それらが又独自の進化を遂げつつある点、非常に興味をもった。 サイネージにおいては、そこに映る人の認識まで行い、それに応じてサインの内容を変えるなど、とてつもない(?)技術まであるというのが驚きだった。というか、いつもこの手の本を読むと思うことは自分はシリコンバレーにいながら何でこのようなことが今まで全然知らなかったのか、ということだ。物凄く目からウロコの感動がある反面、相変わらず視野が狭くて情けない自分を感じでしまう。。。
 さて、一連の技術革新に伴うマーケティングの手法が変遷していくなかで、当然このような技術を利用でき、かつ広告と打つことができるというのは、営業企画や宣伝広告費をしっかりと確保できる企業や会社に限定(SALESFORCEやOMMUNITUREのサービスも当然有料だ)されると思うのだが、これらが我々のようなマイクロ企業にはどういうインパクトになっていくのだろうか?ここから何を学んで、これをどう考えていけばいいのか?ということが自分にとっての結論となるわけだが、従来通りの営業プラスWEBによる宣伝と物販といった現状できるマーケティングと営業戦略において、このような近未来のテクノロジーがあると言っても、この域から飛び出すことは、やはりコストというぶ厚い壁のために非常に難しいと思われ、最終的には現実的に自分とは関係ない世界の話だな。というのが正直なところなのだが、ひとつ非常に感心したというか印象的だったのが「テクノロジーを使った、きめ細かなサービス=三河屋さん的サービス」という考えだ。そうだ、これは我々日本人が、本来最も得意とし、これを軸に自分達の生業を維持してきたという基本的な営業戦略ではなかったか。それが湯川さんの言う「時代の流れ、マス文化によって失われてしまったもの」であり、ここへきて再び「この失われたものをテクノロジーを駆使して取り戻すことがIT革命の本質」とまとめられているが、これはテクノロジーを駆使する前に営業を必要とする者の心得として先ず取り戻すべきものであると痛感した。これだけせちがない世の中。家電をとってみれば乱立する大型量販店を尻目に、厳しさはあるものの黙々と経営を維持する町の電気屋さん(三河屋さんと同類)のマーケティング活動が、実は最新のハイテク技術を駆使して目指すマーケティング活動の究極のゴールと同じだという点は、もちろん町の電気屋さんの限られた顧客と市場に対するものとは異なり、後者の方は一般の大きな市場を対象としている点に大きな違いはあるのだが、非常に面白いと思う。そしてこの「広告やマーケティングなどの企業活動の究極の姿」といわる三河屋さん的な顧客対応であれば自分にもできる。ある程度顧客の数や規模が増えても、それこそインターネットを利用して、その分を補うことは別に高価な機器やサービスを利用しなくても十分に対応できるはずだ。このあたりをもう一度この原点に立って考え直してみよう!と、ずいぶん本書の目指すところとは、自分の結論はかけ離れてしまったようだが、この部分の啓発を与えてくれただけでも本書は自分にとって十分価値があったと思う。そんなわけで湯川さんが言われている「広告関係者はもとより、ウェブビジネス関係者や、一般企業の経営企画などに携わる人たち」に加えて、最新のマーケティングの現状を知るだけでなく、そのような時代にどうすべきかを啓発してくれる点で起業家や小企業、そして個人事業主の皆さんにも、この本はぜひお勧めしたい一冊である。
 
P.S.おまけですが、この本を読んで内容とは別に少し考えたことは、いつもここに行きついてしまうんですが、本来日本人が最も自然に取り入れていた三河屋的マーケティングが、これまたアメリカの企業を中心とした日本以外の企業によってビジネスモデル化されて、この分野でもイニシアチブを持っていかれてしまっている現状(この本には日本の会社は一社も出てこない)は、やはり日本人として、他のプロダクツ同様ちょっと残念でさみしい感じがしてしまいました…。

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GOOGLEの大胆計画を垣間見る

このところの景気後退、それに加えて強烈な円高による利益の縮小。とにかく今年は本当に大苦戦を強いられている。下手をすると会社の存続にも影響しかねない状況にかなり頭を抱えている。そんな中、かつての上司でいまはGOOGLEのアカウントマネージャーであるI氏とランチをともにした。はたしてGOOGLEのような大企業は、このような状況をどう見ているかというと、「楽観視はしていないが非常に興味のある状況で、間違いなく次のビジネスチャンスになるであろう」との見解。ただ非常にいい機会なので、プロジェクトの見直しや人員の削減等会社のシェープアップを並行して行っているとのことだった。自分はこんなに打ちひしがれているのにいったいどういうことかと問いただしてみると、まず大企業においては景気が低迷して来ると最初に削減や見直しを課せられるのが広告宣伝費であり、今までTV広告などに惜しげもなく大枚をはたくことができたのに、その縮小のために新たな見直しを迫られ、そのような既存のPRよりも、実はかなり安価で効果を上げることができるであろう「連動検索型広告」により強い興味を持ち始めている状況で、その引き合いが増えてきているとの事。そのために既存のビジネスモデルは多少の動きもあるものの、今後も堅調に推移していくだろうということだった。う~ん、なるほど。確かに今後激変が予測される、新たな広告マーケティング市場の変革に、昨今の状況はかなり寄与しているようだ。
 加えて現在、売上の5%にも寄与していないYOUTUBEが、この先さらに細かく市場のニーズにマッチしたトラフィックの構築には不可欠だとの話も伺った。具体的なことは聞けなかったが、2000億円の大枚をはたいて購入した会社を収益型モデルの先方としてこの先どのように変えていくかは興味津々である。そして今年発売されたG-PHONEと搭載OSであるアンドロイドは来年以降間違いなく爆発するのではないかというのが同氏の大胆予測。これは非常に信憑性もあった。彼の見解はI-phoneなどの隆盛によって、PCに依存する部分が実は携帯端末で十分に補えるという認識が浸透したため、これだけ景気が悪くなると高額商品、特に安くなったとはいえ$7~800もするPCには目もくれず$200で手に入る携帯端末を購入するようになる。このような状況が今年のクリスマス商戦で顕著になれば、当然PCの大手、DELLやHPもその矛先を変えて携帯端末市場に参入してくることが考えられ、それに加えてACERをはじめとした台湾勢も$500PCよりもさらに安価な通信機能付きのPCモデルの供給をスタートする可能性がある。その際にGOOGLEのOSであるアンドロイドを採用してくれれば、すでに彼らのマーケティングTOOLが山のように搭載された同OSを利用して、そのような端末を利用しているユーザーに対して、今後は年齢別、環境別、性別などの細分化された広告など、さまざまな手法で広告業界のアドバンテージを取ることができる。という見解だった。なるほどすごい!もちろんそれは天井知らずの資金力があってこそなせる業でもあるのだが、その遠大な計画は非常に興味深かった。今はだいぶ株価も下がっているけど来年のGOOGLEの動向は本当に乞うご期待!っと、その前に自分のこの先をまず真剣に考えることがファーストプライオリティだった…。トホホ~

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