Archive for 雑感

「ものづくり」の認識を再考してみては?

またまた少し時間があいてしまったが、今年に入ってよく考えていることが「ものづくり」という言葉の存在だ。以前にも書いたが、この言葉(自分でもブログのタイトルに使っているけど)は、本当にどんな意味でつかわれているのだろうか。たとえが悪いが「虫の知らせ」の虫のようなもので、よくわからない存在のように最近は思えてならない。確かに「製造=ものづくり」という普通の解釈をしてしまえば何の問題もないのだが(自分的にはそんなイメージ)、これがどんどん超越して「ものづくり=日本の技術の粋ー匠の技」みたいなイメージで使用されているな~という感じを最近よく受ける。実は最近アドバイスを依頼された、ある関西の中小企業が、まさにこのような意味で「ものづくり」を同社のWEBサイトに使用していたのだが、この認識でいるとしたら、それは早めに改めたほうがいいかもしれない。世界の技術は日本の皆さんが考えている以上に何でもできる。そして今の時代、自分が少なくともこの地(シリコンバレー)で感じるのは、もう日本の匠の技的な技術の需要は殆どないという言うことだ。最近では先ず製品の開発、デザインをするCADのシステムがものすごく発達している。そのために微細加工の部分なども精度よくデザインをすることが可能だ。そして、それを形にする加工マシンも森精機やOKKを代表する日本メーカーのおかげで精度的にものすごくレベルが高い。なのでアナログ的に触るだけで何ミクロンの差がわかると言った精度の良し悪しが必要になることも非常に少ないのである。加えて、これらにこだわることによる製造コストの上昇は今の市場ではよほど特殊なものでない限り許されないのだ。もう一つ言えば最新ハードウェアをデザインしているのは基本的に最新のCADシステムを使いこなす事ができる若手のデザインエンジニアたちだ。彼らは学校で学んできた過程からすでにデジタルの環境なので、そこにアナログ的な要因が必要とされること自体ほとんどないと考えられる。確かにI-phoneケースの鏡面加工は日本の燕三条の町工場が手掛けていて、やはり日本の匠の技は凄いのだ!というような話を聞いたことがあるけれども、その会社はそれで本当に潤沢に儲かっているのか?というと、それも量産製品の付加価値の一部であって量産品ゆえに莫大な利益を確保することは難しい状況ではないかと思う(もし間違っていたらぜひコメントください)し、そんな目にかなう技術といったらほんとに宝くじに当たるくらいの確立かもしれない。実際に今年LAで行われた展示会にJETROがセレクトし出展していた日本の製造メーカーの話を伺ったが、彼らが説明してくれたアドバンテージ技術のほとんどは別に珍しいものでも何でもなかった。
つまり、もし仮に皆さん(特に日本の中小企業)が「ものづくり=匠の技、もしくはオンリーワンの技術」というイメージで捉えて、これを自社のホームページや色々な場面で使用されているとするならば、本当に余計なお世話とは思うのだけれども、その前にまず自分達の持つ技術や製品が本当に世界に誇れるものなのか?という事を恥をかく前に再考というか再リサーチをしっかりしていただきたい、と思っている次第であります。

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まず飛び出す志を持とう!

今回は1週間の日本出張。短い期間だったがいろいろな人に会い、たくさんの話を聞くことができた。どことなく重い雰囲気が否めない状況の日本。特に電機メーカーにおいてはP社、SH社、SO社等、TV大手メーカーの壊滅的な状況を見るにつけ、その従業員はもとより、数多くの協力工場がこの先どのような苦境に立たされてしまうのかを考えると非常に心苦しい思いがした。もう親元には頼らず自分で何とかしていかなければならない!という意識を確実に持つか持たないかが、この先の大きな分かれ道になるかと思うし、日本の国内需要ではなく、これからはさらに海外にあたらなチャンスを求め、グローバルに展開することが必要不可欠になってくる気がするのだが、、実際に数社の会社のオーナーたちと話をする中で感じたことは、「気持ちはあるが、どのように営業活動をしたらよいかわからない」「海外に乗り出すといって貿易も為替も何の知識もない」等々、いろいろな要因もあり、中々大きく行動をとることができないという現実だ。幸い日本では中小企業庁や中小機構、JETROなどの団体がこれらのバックアップにいろいろと手を貸してくれるし、また海外にあるNPO(たとえばシリコンバレーではSVJENなど)等にも気軽に相談することが可能なので、このような機関を有効利用し、少しでも不安要因を払拭することをまずお勧めしたい。
そして、さらに強く感じたことは、このような状況の中において各社が本気でグローバル化をしたいという志をもっているか?ということだ。上記のようなマイナス要因があって、この先の活動を真剣に考える必要性があるのにグローバル化を躊躇してしまうということに加えて、彼ら自身の志がどうあるかということは非常に重要だと思う。実際に素晴らしい製品や技術を持っているにも関わらず、国内需要の低迷で状況が悪化しても、それを独自に展開していこうという気持ちに乏しい会社を実はたくさん知っている。なんとなくさめているのだ(現在、政府が行っている手厚い補助の数々が志をなえさせてしまっている要因にもなっているような気がしてならないのだが)。本当にもったいない話だ。特に大手安定神話が音を立てて崩壊してしまった今、少しでも大きな志を持って海の向こうに飛び出さないと、この閉塞感(いやな言葉ですな)を打ち破ることは難しい感じがする。A社の精密加工技術は非常に卓越したものがあり、それをTABLET PCのシャーシに利用することができれば、少なくともまわしこみの配線を何本か削減することができる。とかB社のもつ放熱冷却装置は非常に効率よく低コストで、年々巨大化する大規模データセンターに必要とされる交換機の冷却装置として期待できる。等々少し話を聞いただけでもいろいろな可能性がある技術や製品があるのだ。もちろん彼ら自身で単身海外に乗り込み、売り込んでいくとなるとそれなりの覚悟は必要になるだろう。特にシリコンバレーには世界中から開発需要に食い込もうとする強豪があつまってきている。その戦いが熾烈になることは必至だ。でもやりがいもあるはずだ。極端だが日本のJA〇社は、特化した技術で特殊なコネクターの開発に成功し、その部品だけでAPPLEと年間100億円を超える取引をしているという例もある。要は何度も繰り返すが、まず飛び出す志を持つことが必要不可欠ということだ。そして、日本の素晴らしい技術をもった会社に少しでも、こちらの状況や市場動向を伝え、一社でも”よし!ひとつやってやろう!”という気持ちにさせることが、自分の大きなミッションであると思っている。

 

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元気のある里親を探そう!

懇意にしているMさんのWALLで紹介頂いたダイヤモンドオンラインの特別寄稿「日本エレクトロ二クス総崩れの真因」の記事を読んだ。自分自身が何を隠そう日系のTV製造メーカーを相手に過去20年以上商売をしてきただけにこの記事の内容は非常によくわかるばかりでなく、本当にその通りだなと、妙に感心してしまった。実際にTVの激戦区であるアメリカ。今売れているというSAHRPの60”のAQUOSの価格はなんと$1,200@@!60インチのパネルの原価が日本円で8万円ぐらいすることを考えると、まったく利益が得られていないばかりか逆にお金をつけて売っているような状態だといえなくもない。勿論市場をいかに確保するかということが重要な要因であるかとは思うし、同社の場合には先行投資でつくられた日本の大液晶工場の生産を維持するためにも、このような販売活動が必要なのかもしれないが、そこで得られた市場に次に投入する製品があるのか?と言われても残念ながらTVの行く末を考える限り、思い浮かぶものは今のところない。同社は、この先も80”90”という大型TV で市場の巻き返しを図ると鼻息が荒いところもあるが、全体的な需要の落ち込みが明確なアメリカ市場ではたしてどれだけ販売数が延ばせるか??これもBIG QUESTIONだ。結局このような状況(勿論アメリカ市場だけの問題ではないのだが)を反映してか同社は2,200億円の予想赤字計上、SONYの2,800億円と続き、最後までPLASMAに固執し、それでも必死で頑張ってきたPANASONICに至っては8,000億円の赤字という前代未聞の状況になっている。当然来期はこれらのマイナスを克服すべく、各社必死で対応策を考えていかなければならないだろう。そして、その中には事業縮小やリストラなど、かなりシリアスな部分も多々含まれることは容易に想像できるし、さらに今までこれら大手の縁の下の力持ちとして頑張ってきた多くの協力工場、協力企業は、より厳しい岐路に立たされることは明白だ。中には力のある会社もたくさんあるであろうが、今まで親(会社)のために滅私奉公的に頑張ってきたこれら企業の多くが矛先を失い路頭に迷う可能性は十分にある。
さて、この記事をお書きになられた神戸大学の三品教授はその内容の中で「日本のエレクトロニクスメーカーは韓国のエレクトロニクスメーカーの担ぐ日本の材料、装置メーカーに負けたと言い換えてもよい」と書かれているが、自分はこれを読んで、これこそが、この先日本企業それも中小企業の生きる道だと考えている。以前から事あるごとに話しているのだが、封建的な日本の大企業とそれに付随する協力企業の構図がいまの日本の敗因だと思えてならない。大手の庇護下にあるがゆえにマーケティングや営業力をあまり必要としなかった多くの企業がもつ優れた技術や商品はまさに宝の山ではないか?SAMSUNGやLGのつくる液晶パネルの基幹部品の多くは、教授の書かれているように本当に日本メーカーのものである。液晶に代表されるような、日本発祥、もしくは日本が育んできた優れた技術はまだまだ世界で必要とされているのだ。力と志をもつ中小企業はさっさと日本の親元に見切りをつけてどんどん海外の元気のある企業に取り入ってそこで安定した生業を確保できている。韓国のこれらメーカーに限らずアメリカではAPPLEの製品に部品を供給している多くの日本メーカーがある。その中には小さな会社もたくさんあるのだ。そして部品ひとつで数十億の売り上げを確保するに至っている。このような素晴らしいリソースを今までの恩恵はあったにせよ先の見えない親元で収束させてしまうのは本当にもったいない。特にモーター、バッテリー、その他世界の企業がほしがっている技術や製品はまだまだたくさんあると思うのだ。
だいぶ前になるが、こちらでスタートアップ企業のサポートをしているSUN BRIDGEのKさんと「日本の中小企業はもうさっさと今の親には見切りをつけて里親探しに出るべきですよ!」という議論を交わしたことがあるが、まさに今、その時期に来ていると思う。そんな里親探しを、支援、サポートしてくれる人たちや団体もあるし、自分自身も志のある企業はしっかりと応援してあげたいと思っている(まったくの微力ですが…)。そして、1社でも多くの企業が今の状況に見切りをつけ真剣に元気のある里親探しをいち早く始めてくれることを願う次第だ。

 

 

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ヒーローたちはどこへ消えた??

 友人のEIJIから原発内での作業用に日本で開発されたロボットがあまりにお粗末だったとの話を聞かされた。少し大きめのタイヤが装着されているが瓦礫の山を乗り越えることはできない。操縦可能範囲はわずか30m程度でおまけに外部電源が必要…。用途もよくわからないような代物だという。これが震災の後に原発内での作業用に作られたものだということなのだがロボット大国を自称する日本の製品にしてはあまりにも見劣りがするものだったと非常に残念そうに話していた。確かに日本はロボット大国として国内外にその技術の素晴らしさをPRしている感があり、国民もそういう意味では日本はロボット技術の先進国だというイメージがあるにも関わらず、今回の原発事故で実際に現場で活躍しているのは、アメリカを中心とした海外の製品ばかりという状況に疑問を持った人もかなり多いのではないかと思う。自分もまさしくその一人だ。

ある記事で読んだのだが、記者が「アシモ君はどうしてこういう時に活躍できないんですか?」という率直な疑問をHONDAの開発担当者にぶつけたところ「そのような仕様には設計されていませんので」と一蹴されてしまったという。確かに放射能の中で活動できる仕様になっているとも思えないのは確かだ。何かほかに背景がないかと思い、友人でもあり日米のロボット事情に精通しGETROBOを主催しているジャーナリストの影木さんに聞いてみたところ「いま原発で使用されているアメリカ製のロボットはすべて軍事用に開発されたもの。軍事産業がほとんどない日本では、その方面に企業が投資してロボットを開発することはない。」との返事。なるほどこれは納得できる。そして「今回の事をきっかけに日本も有事対応のロボットが開発され新しい産業になればいいのだが…。」とも話していた。確かに産業用ロボットは自動車産業の隆盛に伴い日本は絶大な市場を確保していたのだが、最近ではお掃除ロボットのルンバに代表されるようなコンスーマー向けのロボットでは外国勢の優勢が目立つとも話していた。また別の友人からは国がロボット産業に対してはかなりの補助、助成金を出しており、逆にその援助を受けた団体や学校では独自の営利目的でのロボット開発ができないとい背景もあるのでは?と話していた。加えて原発は安全と言う思い過ごしから有事対応のロボット開発に対しての補助は2003年にすべて打ち切られたとの記事も読んだ…。

 いづれにしても影木さんの話のように今回の有事をきっかけに日本はもっと今までの技術開発力を駆使して、新たな災害対応のロボット開発を真剣に、そして早期に始めるべきだ。デンソーやダイフクに代表される産業用ロボットのあの精巧な動きと見事なまでに洗練された操作性をもってすれば放射能の中でも立派に仕事をする優秀な有事ロボットを開発することは決して不可能ではないはずだ。 世界に先駆けて彼らを完成させ、そのPRを行えば(今なら極端な話、放射能の中でしっかり動作するロボットの動画がYOUTUBEなどにUPされれば世界中の原発保有国から問い合わせが殺到するだろう)、この分野でも日本は新たなイニシアティブを取ることが十分可能だと思う。しかしうかうかしてはいられない。今回のアメリカのロボット、そしてフランスの原発安全対策技術の日本への提供は間違いなく彼らのこの分野におけるエバリュエーションを実地で検証できるという営利目的が絡んでいる。自国の犠牲は何としても自国の繁栄のために生かしてもらいたい。そのためには即実行あるのみだと思う。

自分が幼少のころTVで日本(世界)の平和と国民の安全ために大活躍していた鉄腕アトムや、鉄人28号、ジャイアントロボ達は本当にヒーローであり憧れだった。それらの番組が放映されていたころから既に50年近い月日がたっている。これだけの時間が有れば彼らが現実のものとなってこのような有事に大活躍をしてくれてもまったく不思議ではないと思うのだが彼らはいったいどこへ消えたのだろう…。彼らの活躍に興奮し歓喜していた自分は、自転車に乗ったり自力で走り回ることはできても有事に全く活躍できないアシモ君やムラタセイサク君たちには残念ながら何の関心もないし魅力も感じない。今はとにかく有事に大活躍ができる本当の意味でのヒーローたちの一日も早い登場を願って止まないのだ。

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千載一遇のチャンスだと思うのだか…。

 
 サンノゼのダウンタウンからカリフォルニアの州都であるサクラメントに向かうFREEWAYの680号線を東に走ると、最近新しいワインカントリーエリアとして注目を集めているLIVERMOREがある。この町の北側の丘陵には何千本はきっとあるだろうと思われるほど設置されたおびただしい数の風力発電用プロペラ群を見る事が出来る。本当に昔からある吹流しのようなスタイルのものから最新鋭のプロペラタイプのものまで、いろいろな種類(最近はだいぶ種類も淘汰されてきてしまったが)のプロペラ立ち並んでいる姿は壮観であると同時に私などは昔みたアメリカのB級SF映画のワンシーンをよく思い出してしまうのだ。一年を通じてとくに夏場には必ず偏西風がふくカリフォルニアは日照時間が長いこともあり、以前からこのような風力発電やソーラーシステムが普及している。とくに2008年にオバマ大統領がグリーンテックに対してのサポートを強化すると、シリコンバレーにはグリーンテック関連の会社が次々に集結し、いまでは優に100社以上にのぼっている。そして、それまで意気消沈気味だったシリコンバレーの製造業もにわかに活気づきながら今日に至っている。もちろんこの風力発電で得られる電力やソーラーで生成された電力がどのくらいの割合で我々の生活をカバーしているかは不明だが、少なくともエコな生活を実現できているのではないか?と思えてしまうのだ。
 
 さて、いまだに深刻な原発問題を抱えている日本。とくにこの先夏場を迎え、冷房需要の増大に対してどのように電力の確保を行っていくのか…。震災から既に2カ月上が経過しているにもかかわらず、政府として未だ明確とした対策の方針すら出てきていない。もう夏は目の前だというのに…。パショーマンス的なクールビズの前倒し以前にもっとたくさんのやるべきことがあることを事を彼らは理解しているのか。それすら疑問である。

  日本の原発による電力供給は総電力の30%に当たるという。この30%という数字。見た目には全体の3分の1で非常に大きそうだが、このくらいの省エネや電力削減は、今の日本の優れた技術力と法的インフラの整備、そして政府のバックアップ体制を強化すればすぐにでも実現可能ではないか?と思えてならない。たとえば今後新築されるビルやマンション、個人宅などは、通常の使用電気量の30%をまかなうだけのソーラーシステムや簡易風力発電機、そしてそれらを備蓄する蓄電機の設置を義務付ける。その余剰負担分は政府が負担、もしくは税金の控除対象とする。日本の家電メーカーは今後開発するすべての製品に関し、現行の30%の消エネを目標とし、それらの製品に関しては、やはり税金免除やエコポイントの付加等のメリットを与える、逆に達成できない製品に関しては税率を上げるなどの処置をする。その他の工業製品や自動車に関しても同じように30%を目標にした省エネ対策をとるようにする。といったことを政府主導で実施すれば今の日本の技術力で30%は目標値としても全く不可能ではないはずだ。当然将来的な原発増設は不要になるだけでなく現行の原発の廃止もかなり実施できると思われる。併せてサマータイムの実施や曜日別の休業体制の徹底など、国全体のシステム自体も見直して今までの無駄をなくし省エネに即した国の体制を作り上げることも今だったら問題なくできるだろう。そしてひとたび、このような中で開発された製品やインフラなどは、同じように原発問題や、エネルギー問題で深刻な状況にある世界中の国に需要が見込めるし、またそのようなインフラと徹底した経済政策を実施し成功させた実績をもとに日本はこの分野で再び世界に冠たる省エネ国家としてのリーダーシップをとることも十分に実現できる、まさに千載一遇のチャンスだと思うのだが…。

  まあ、残念ながら未だ安全性が確保できれば原発推進を継続するなどと全くわけのわからない発言を平気でするような人間がトップでは、政府には全くこの状況は理解されていないとも思わざるを得ないのだが、せめてアメリカのように、天下り主体の電力会社が独占している電力供給を一日も早く分割化して民間企業に移譲し、経団連や力のある民間主体で、このような部分の見直しから真剣に国家の再建と繁栄を担っていくことはできないだろうか、、そして、そのような思いから一日も早くこの状況打破に立ち上がる企業や個人があらわれないものかと期待はしているのだが、今のところ、自分自身にこのような表現はおかしいのだが苦虫を噛みつぶしたような顔で日本のニュースを見ている今日この頃である。

 

 

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2011年の年頭に思ったこと

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
 スミマセン、昨年は大分サボってしまいましたが、今年はもっと名前のごとくマメにBLOGもアップするように努力します!

 さて2011年、今年は一体どんな年になるのだろうか??
1968年、今から33年前に公開されたSF映画の超大作「2001年宇宙の旅」。今だに自分にとってはSF映画の最高傑作としての地位がゆるぎないこの名作の冒頭部分にサルが謎の黒石板に触ることによって何らかの知能の啓示を受け、縄張り争いをする他のサル軍団との諍いの際に動物の骨を使って相手を殴り殺すというシーンがある。つまりサルが動物の骨という道具を初めて手にした瞬間の映像で、その道具で誇らしげに物を壊すサルが、その道具を中に投げると、それが似たようなかたちの宇宙船になって宇宙を航行するシーンに切り替わる。この飛行船が今はなきPAN-AMということろが時代を感じさせるのだが、骨という道具がどんどん進化して最終的に宇宙船まで到達したということを短時間で暗示させる見事な演出だ。この映画は144分の超大作なのだが、その中のわずが数分の映像の中に何万年もの進化が凝縮されているわけだ。そんな時の流れの速さを実は最近よく意識するようになった。シリコンバレーは以前から、ドックイヤーの地と言われ、他の1年でここは7年先に進むと言われているが、最近はさらに加速がついた感がある。それは前回のblogに書いたI-PHONEやアンドロイドのAPPSに顕著だ。もう本当に近未来ものが続出。言い方を変えれば大げさかもしれないが完全にSFの世界である。
 さて、こんな物事の流れの速さの中で、日本はどのようになっていくのだろうか??携帯市場では90年代の半ばに、自ら撤退し日本という市場に固執して独自の進化を遂げ世界から完全に孤立した感がある状況は、同じような形でいま日本を代表する家電製品の真骨頂であったTV市場でもおこっている。そしてこの先、日本に最後に残された自動車市場に大きな波として押し寄せている電気化の流れの中で、既にレアメタル、電池技術、そして駆動系のモータ技術という基幹部分を新興国である韓国中国インドあたりに牛耳られようとしている状況は、残念ながら、この分野においても将来に暗澹たる黒雲がしのびよっている感が否めない。
 世の中がデジタル化して、その傾向が顕著になるにつれて冒頭の「2001年宇宙の旅」にみられた演出のように、ものの流れと言うのは恐ろしいスピードで加速している。デジタル技術はある意味、米に似ていると思う。最近は諸説あるが、自分が学生のころ歴史で習った旧石器時代から縄文時代は12,000年前から2,500年前までの9,500年間(もちろん、神々の指紋に描かれているようにその間に何度も文明の勃興があったとは思うのだが)。そして米が主食(弥生時代への移行期)になってからは、わずか2,500年で人類は宇宙にロケットを飛ばすまでに進化した。
 同じように電気の発見(ここではBフランクリンの雷が電気であることの発見)から長い変遷を経て培われてきた約250年のアナログ電気の世界が1980年あたりから普及し始めたデジタル機器の流れの中で、わずか30年でほぼ完全に過去のSF小説の内容を実現するにいたっている。まさに半導体が産業の米と言われるのはこのあたりに根拠があったのではないかと思われる。
  いづれにても、声を大にしていいたいのは、このような状況の中では高速で動いている産業の流れを確実につかんでいく感覚と判断力そして決断力が、非常に重要だと言うことだ。
 
 自分が子供のころ、はやったゲームに「人生ゲーム」があった(勿論当時はデジタルげーム機などはありませんでした)。このゲームのテレビのCMのコピーで「億万長者になるか、貧乏農場にいくか?」というのがあったと記憶しているのだが、今年、日本は、まさにこの両極端な未来のどちらになるかを決めるくらい重要な決断をしなければならないような時である気がしてならない。そして願わくは判断を間違えず「億万長者(大げさだけど)」になるための決断を確実にしてもらいたいと思う。

 

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日本は景気回復の流れに乗れるのか?

少し前になるが、日本のDBJ銀行の方が出張でリサーチに来られたのでミーティングをした。せっかくなので場所をパロアルトはVCの終結地としても有名なサンドヒルのはずれにある超高級ホテルの中にあるレストランにした。ここはランチのハンバーガーがなんと$18@@!でもレストランは広く、いつも静かでゆっくり話ができると思っていたのだが、12時を過ぎたあたりから続々と客が入り始め、なんと12時半にはほぼ満席になってしまった。その光景は、まるでバブル絶頂期を髣髴させる感があった。そして客層もその当時と非常に雰囲気が似ている風にもみえ、景気が明るい方向に向いている様子が感じられた。
 そのあと友人のベンチャーキャピタリストと飲む機会があり、このことを尋ねてみると「その通りだ」という。彼いわく「昨年はナサダックの株式公開は1年を通じでわずか6社だったのが、今年は4月の時点で既に7社が株式上場に成功している」という。彼の投資先も今年は上場を含め、2~3社がいい方向でEXITできそうだとの事。そしてそれがITや半導体だけでなく、バイオやサービスの分野でも同じ傾向にあるというのだ。残念ながら自分は偏ったコンスーマーの業界しか見ておらず、その兆しはあっても恩恵にこうむれる状況ではなかったので、なかなか体感できてはいなかったのだが、考えてみれば、GOOGLEもAPPLEも過去最高益、そしてアップルにいたってはI-padの爆発的な売れ行きによって半導体をはじめとした産業の景気向上に貢かなり献していると思われる。
 実は今回の日本出張では、前半に台湾へも足を伸ばしたのだが、取引している仕入先(液晶パネルや電子機器製造メーカーに特殊梱包資材を製造している)、は、4月以降受注が殺到し注文依頼を断っている状態との事。まさにAPPLE(だけとは言えないが)特需の影響なのか、とにかく景気のよさを目の当たりにした気がした。
 ところで台湾から戻った日本は、そんな景気高揚の機運とは裏腹に、米軍基地移設の問題で社民党の連立離脱とか、相変わらず混迷した様相を呈していて経済復興とか景気の向上といlった要因がなぜか微塵も感じられなかった。おりしも28日は日本でI-padが発売され、各TV番組も店舗の前に行列を作るう人たちの姿とか、この新しい携帯端末の発売と性能を特集したニュースを放映していた。その中では(自分は3局のニュースを見たのだが)、その性能やすばらしさをたたえる内容が中心で、一人として「なぜこのような端末が、家電では覇者であった日本のメーカーから発売されなかったのか?」ということを訴えるコメンテーターがいなかったことに自分としては本当に悲しい思いをしたのだが、加えて、このI-padには日本製の部品がほとんど使用されていないという事実を聞いて、これは非常に憂慮すべき事態ではないか!ということを強く感てしまった。というのは日本は、このようなアメリカを中心とした周辺諸国の景気向上の流れに乗れていない(もちろん間接的に、この端末向けに半導体を生産する、半導体製造設備メーカーも多々あるとは思うのだが)と思ったからだ。
 今まで日本は、というか現在もアメリカがくしゃみをすれば日本が風邪を引くという関係。ここ2週間ほどの米国の株価の乱高下においても、まったくと言って良いほど同じスパイラルで呼応して株価が推移するような関係だったのが、今回の景気の回復(勿論、劇的な回復ではないのだが)という流れにおいては、その下支えとなっている製造の部分で、周りの中国や韓国、そして台湾といった国々は確実に利益を享受できているのに、日本は何も得られてないのではないか?という感じがしてならない。確かに日本はアメリカの国債の保有率においては群を抜いている(最近中国に越されてしまったようであるが)ので、当然アメリカが豊かになればその恩恵をこうむることにはなるのだが、それはあくまで金融機関(勿論国もだが)が中心であって、配当を得るというネーゲームの粋を脱してはいないと思う。周辺諸国のように、やはり製造というきちんとした礎の部分で確実に利益を確保することが重要であると思うのだが。。。
 かつての日本は、高度成長期以降、アメリカに対しては、その消費に対する一大製造拠点して大いに潤い、そして今日に至る蜜月の関係を築きあげてきたわけだが、その構造はここにきて大きく変革してきているようだ。ただ日本という国がその状況を本当の意味でしっかり理解しているのか? マネーゲームで、かつてバブル崩壊に伴い大痛手をくった経験が、対アメリカという部分で本当に生かされているのか?このあたりを真摯に受け止めていかないと、アメリカの景気向上にともなって、同じ流れにのって元気になるのは、周辺諸国だけで、肝心の日本はその流れにも、間違いなく乗り遅れてしまうような感じがしてならない。

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保守的性格会社の行く末

 家にあるVIDEOテープを整理していたら(うちにはまだHDDレコーダーがないんです…)、まだ見ていない2007年の5月に放映されたNHKの「プロフェッショナルー仕事の流儀」がでてきた。ゲストはエルピーダメモリーの坂本社長。早速観て非常に共感が持てた。自分自身アメリカに長いから考えようによっては、坂本社長のスタイルは、こちらのエグゼクティブの普通の姿なのだが、坂本社長もテキサスインスツルメンツの叩き上げで育ってきたエグゼクティブだけに、特にアジア勢にそのお株を奪われたメモリー市場において従業員3,000人のトップとして彼らの生活を常に考えながら、「結論は時間をかけずその場でだす」「責任はすべて一人で背負うという」ポリシーを貫き通し、会社の肩書を傘に、黒塗りの車で通勤する勘違いしたエグゼクティブとは一線を画し、満員電車で通勤し、毎日社員のと顔を合わせながら日々の業務に奔走している姿は、本当に今見ても新鮮だった(アメリカでは、インテルのアンディグローブ会長もマイクロソフトのビルゲイツ元社長も自家用車を自分で運転して通勤していた)。こういうTOPの下でなら自分も働いてみたいと思った人は私だけではあるまい。残念ながら昨年は、景気の低迷と、メモリー市場の下落というダプルパンチに見舞われ、倒産の危機にさらされたが、恥も外聞もなく公的資金の借用をし、そしてメモリー市場の回復と呼応して、今年また再び強烈に進み始めた感のある同社は坂本社長の志が従業員にも理解されているからこそ成り立っていると思う。
 こんな坂本社長の姿勢を見て思い出した事がある。現在弊社と取引をしているA社のことだ。同社とはもう10年近いつきあいになる。残念ながらあまり大きな商いは過去にもなかったのだが、ここにきて大口のプロジェクトが入り、お陰さまでその受注に成功し、同社への発注をした。恥ずかしい話しながら弊社は弱小企業なので、なかなか銀行からの借り入れもできず、今回のような大口の商談の場合、特に支払に関してはVENDERであるA社の協力も不可欠なのだが、この会社、弊社の状況を理解していながらまったく、その条件を考慮してくれない。与信を与えてくれないのだ。当方としては、勿論客先(日系の大手メーカー)からの注文書も提示し、入金計画も含めてきちんとした姿勢を示しているのに、担当者からは、「上と相談してご返事します」そして、相談した結果「社長とも協議したがやはり支払条件は今まで通り前払いで…」のような説明。。。ちょっと愚痴めいてきて恥ずかしいのだが、社長の判断で「よし、今回は責任をとるので次回もぜひ頑張ってほしい」ぐらいの気持ちがないものなのか・・。このあたりがかなりショックだったし、社長とは以前直接会って「アメリカでの拡販をぜひ!」みたいな話をしていたにも関わらず、口だけで全く協力するつもりもない姿勢にかなり幻滅した。この会社自体もメインの商売は高官長との仕事が中心なので、弊社のようなたまにしか仕事を持ってこないようなマイクロ会社は最初から相手にされてないのかもしれない。または高官長がらみのほうで潤沢な利益があるので、あえて余計なことで今までのスタイルを変える必要なしと判断ているとしか思えない。今回は幸い日本で活躍している友人の会社から何とか資金の援助を受けられるのと(本当に助かった。感謝!)、新規で取引した別の会社が、2回目の取引にも関わらず状況を理解してくれ、支払条件にタームをつけてくれたことで、何とかギリギリのところでしのげそうなのだが、A社の対応には、本当に幻滅した。この先、この手のプロジェクトは、実は市場的にかなり魅力があり。億単位の規模も期待できそうなので、できれば積極的な展開を進めていきたいのだが、もちろんそれはVENDERの協力とチームワークががあってこそ実現するものであり、いつまでも保守的で大きな決断もできず、会社の方針だからと相手を信頼しようとも(与信をあたえようとも)しない会社と組んでいては残念ながらこの先の展開は難しいだろう。そして思うに日本の殆どの会社が実際はこのような保守的性格を未だに踏襲しているのだろう事は容易に想像できてしまう。
 アメリカの会社は、前出の坂本社長ののりで、新規のビジネスや可能性にいい意味でのトップダウンでズバズバときりこんでいく。勿論失敗もあるだろうが、得られるであろう利益に対して果敢で積極的だ。そんな一連の会社と相変わらず保守的性格を貫き通して知らないところで商機を失っている日本の会社を比べると、その行く末は言わずもがなであろう。

P.S.スミマセン、今回の内容。どう読んでもやっぱり愚痴? という感じになってしまいました。
    たまには社長のつぶやき~という事でご容赦を!

 

 

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2010年に想う

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 昨年の11月からひとつ大きなプロジェクトが入り、結局年末から年始にかけてもまったく余裕のない日々を送ることになり、このブログもまったく更新できず本当に失礼しました。

さて、 昨年は本当に大変な年だった。自分のビジネスで言えば、いままで10年間で最低の年。そこへ円高という追い討ちもあり、本当に厳しい毎日を送っていた。そして自分の生業の市場である電気業界の大きな変革があった年でもあった。デジタル化の発展により、だれもが簡単にTVやPCを作れるようになった今日、その生産の形態は大きくわかりつつある。ものつくり立国を自負していた日本は、その大きな流れに残念ながら逆らえるようには思えない。それほど、この変革はインパクトがあるものだと想う。あくまで自分の予測ではあるが、5年後には日本が開花させ、そして発展させてきたTV産業から日系メーカーが消え去ってしまう事態になってしまうような気がする。加えて自動車産業に関しても然り。電装化が進む状況において将来的に日系メーカーがどの位イニシアティブをとっていくことができるか。そしてその自動車産業の隆盛を支えてきた多くの協力会社、中小企業が、この大きな変革のインパクトをどのように受け止めていくのか?本当に真剣に考えていかねばならないような気がする。
 2010年の年頭にあたり、以前、梅田さんにお伺いした、「事業の寿命は10年が節目」という話が本当に現実となったこの時に自分自身は、どのように考え計画を立案しビジネスを継続させていくか・・・。すぐにでも結論を出さなければいけない時がきている。まずは、このテーマを早急にクリアすることが自分に課せられた2010年の最初の課題だ。

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100年以上前の日本人起業家の話

自分のもっとも好きな趣味の一つである狩猟系ダイビング(潜って魚などを獲ってます)のなかでもカリフォルニアを代表する獲物であるアワビについて、その背景を調べていたら、そのアワビ漁のルーツにに日系移民が非常に深くかかわっていることがわかったのでちょっとご紹介。

 1994年まではカリフォルニアのアワビ漁は商用目的で大々的に行われてたが乱獲から絶滅の危機に陥ったために禁漁になる。このアワビ漁ルーツ、実は日本の南房総、白浜の海産物商の兄弟によっ1890年代今から100年以上前に始められたものだった。1890年の初頭に日本から移民した人が、カリフォルニアはモントレーの海岸に無数に生息するアワビを発見!これは絶対に事業になると確信し、当時日本で海産物商を営む小谷兄弟を招請しカリフォルニアのアワビ漁がスタート。当時アワビはラッコの餌か中国人が食用で少し取るばかりで、焼けば長靴のゴム底のように硬くなってしまい誰も見向きをしなかったしろものだったそうだ。おまけに北カリフォルニアの水の冷たさもあり当時は誰も手を出さなかったために海底はアワビのジュータン状態だったらしい。小谷兄弟はモントレーで本格的にアワビ漁を展開。当時アメリカには存在していなかった潜水器具を使った漁を始めて行ったのも彼らである。そのための人材はすべて日本から採用した。当初は干しアワビを生産し中国や日本に出荷していたが(1915年に禁止される)1900年代初頭には食用に適した加工法(やわらかく食べる)を開発し缶詰として発売し大成功を収める。ところがカリフォルニア州政府はアワビに大きさの制限や販売エリアの規制などをかけ始め、また移民に対する土地没収や商業規制なども強化し始め、隆盛を極め最盛期にはアワビのカンズメ工場を4つも経営していたにもかかわらず1931年にはアワビの工場は全て閉鎖、そして第2次世界大戦での排日命令により、日本人が立ち上げたカリフォルニアのアワビ漁の実態そのものが歴史からすっかり葬り去れてしまった。 アワビ漁自身はその後もヨーロッパ移民やメキシコ移民、そしてもちろんアメリカ人の手によって継続されたが最終的には乱獲がたたり絶滅の危機に陥ったために1984年にカリフォルニア全域で全面禁漁になった。 ちなみに1994年以降はサンフランシスコから北、オレゴンボーダーまでの間でリクリエーショナル目的での漁は可能。ただし年間24個一日3個までという数量と大きさもインチ以上という厳しいルールがあります。

 さて、戦後60年以上が過ぎ、それまで少しずつアメリカ人の歴史研究家により調査されてきたこのアワビ漁の歴史が、ちょうど100年の歳月を経て1994年に小谷兄弟のカリフォルニアモントレーエリアでの産業発展の功績をたたえる記念式典で再度脚光を浴び(今では自然保護区となっている工場跡地はKODANI VILLAGEと命名されている)、その後多くの研究家や日本のNPO法人によって文章にまとまられるまでに至った。
 

このような背景があることを知って、自分もこちらでアワビHUNITNGをしている日本人として、そんなDNAが体の中にはあるのかな?などと思ってしまったのだが、それより今から100年以上も前にアメリカでリソースとビジネスの可能性を見出し、会社を立ち上げ、日本からの潜水士(エンジニア)を招請し、現地の人材を育成、そしてインフラも商習慣もまったく異なるアメリカという地で、見事に起業して大成した大先輩達がいたことを誇りに思いたいと思う。残念ながら第2次世界大戦という大きな節目のために葬り去れてしまった彼らの功績は、まさしく今の起業家魂に通じるものがあると思うし、このようなスピリットはこの先もずっと大切にしていく必要があると思った。 

ちなみに本内容のほとんどは、上写真の日本のNPO南外房文化財.戦跡保存活用フォーラムがこのあたりの交流と歴史的な流れをまとめ2005年に出版した上記の「太平洋にかける橋」、そしてAMAZONで入手可能だがほとんど絶版状態のCALIFORNIA ABALONE INDUSTRYという本を参照させていただきました。

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