やっぱりマーケティングの重要性

現在お付き合いしている大手の日系TVメーカーでは、大幅な在庫調整がこの5月6月にあった。要因は売れ筋だと確信していた50”以上の薄型TVの販売が思ったように伸びずに過剰生産になったらしい。
昨年より日本のTVメーカー各社は大幅な設備投資を敢行し、将来的に需要が見込まれそうな50”以上の薄型TVの増産を今年に入ってスタートしている。おかげさまでビジネス的には好景気が続いており非常にいい傾向だったのだが今回の在庫調整には「大型TVが安くなれば需要は必ずある」と確信していたメーカーサイドにマーケティングの甘さがあったようだ。確かに見方としては悪くないと思う。今までほしくても買えなかった大型の薄型TVが2,000ドルを切るレンジにまで下がってくれば、そこに大きな需要が生まれるはずだったのだが、結局一番売れたのは30″~37”といったサイズのTVだったという。現在これらの薄型TVは1,000ドルを切るレベルで売られている。この価格帯に手が届く消費者層が大勢をしめたということだ。米国の平均所得を見れば必然的にその差の意味するものがわかるように思う。そして私が考える別の要因だが、カリフォルニアは、少しは落ち着いたものの最近の住宅建築ラッシュはまだまだ堅調なようで、借り手のないオフィスの跡地がどんどんコンドミニアムやタウンハウスに変貌しているのだが、アジア人やメキシコ人の多いこのエリア(カリフォルニア)で、昨今コンドミニアムは一部屋のサイズより部屋数の多いものに需要がある。たまにモデルルームを冷やかしに行くと部屋数は多いのだが、これは日本の四畳半?と思うような部屋があるものが大半だ。当然そのしわ寄せかリビングルームも狭い感じがする。そんなリビングに50”~のTVはちょっと大きすぎるかもしれないし、ましてや日本サイズの4畳6畳レベルの部屋に大型TV は無理だ。ここまで少し切り込みを入れていけば在庫調整をするまでの余剰生産はせずに済んだのではなかったか?と少し考えてしまった。
面白い(失礼。。)のは、この在庫調整が1社ではなくP社やS社の最大手を中心に大半の会社で実施されていたということだ。右へ倣えでマーケティングの重要性を軽視して、また皆揃って同じ轍を踏んでいるという状況はここでも顕著な気がする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です