まだお宝は山のようにある!

少し前になるが、MISENというメーカーが自社で開発したフライパンのクラウドファンディングで1億円を集めたというニュースをみた。同社はまだ創業7年のスタートアップ。最初は包丁でデビューし同じくクラウドファンディングで2015年に1億円以上を集め、その売り上げによる資金で新規の調理器具の開発をしているようだ。誰もが使っている調理器具の市場に新規参入し、順調に業績を伸ばしている背景には、今まで一般家庭で普通に使われてきた調理器具にきっと誰もがもっているであろう使いにくさといった不満を上手く解析し、その部分にフォーカスしたR&Dと営業戦略を駆使しての成功だと思う。
 確かにアメリカに来て、今まで本当に使える包丁に出会ったことがなく、いつも日本から持参したものを使用してるし、食器やカトラリー、調理器具に関してもサイズ感や使用感を含めこれは凄い!と思ったものに出会ったことはなかった。

今回この会社がクラウドファンディングでこれだけ成功を収めた背景には、自分と同じような上述の経験をしている人が潜在的に多いというのもさることながら、コロナの影響で外食が減り、家で調理する機会が増えれば、調理器具や食器の使用頻度も増えるから、その使い勝手を意識する機会も増えている訳で、その中で日常使うものに対する不満が、彼らの業績を伸ばす要因になったのではないか?とも考えられる。

さて、上記の包丁がいい例だが、日本の包丁(もちろん無数のブランドがあるけど)は、伝統的に培われてきた刀鍛冶の技術や経験がその根底にあり、これが間違いなく圧倒的な高品質の要因として健在だと思う。そういう日本のメーカーが、なぜもっと海外で評価されないのだろう(既に評価されてるとは思う部分もあるが…)?と思うことがしばしばだ。
この新興メーカーは勿論、最新のマーケティングリサーチ技術と昨今トレンドになっているSNS広告や販売戦略を駆使して、このような成功を収めていると思うのだが、日本のメーカーにはまず確立された「高品質」というブランドが間違いなくあるので、同じような最新の戦法を使って、まだまだ世界に展開できるのではないか??と思うし、ある意味もったいないな。というのが正直な感想だ。
既に80年代から、まさに「グローバル」ブランドの包丁で日本より先に海外で受け入れられ業績を伸ばした吉田金属工業など成功例も沢山ある。そして、これは単に刃物に限らず、日本の優れた鋳造鍛造技術から作られる鍋やフライパンなどの調理器具やカトラリーなどに関してもしかりだと思う。特に最近の日本では中小製造業がこの分野でおもしろい。鋳造技術で密閉度の高い鍋を展開するドビーの「バーミューラ」などが好例。フライパンも最近では料理の仕上がりにフォーカスした重量のある鉄製に人気がある傾向で、鉄と言えば日本勢の中小製造業にとっては得意加工分野だし、上手く展開すれば新興国の富裕層や世界の料理通には、これから十分需要がありそうだ。

結果、何が言いたいかと言えば、まあ本当にうんざりするほど、ここでは訴えているが、まだまだ日本の製造業が作り出す製品は調理器具だけをとってみても:

「世界を獲れるお宝になる」

可能性が十分な製品が沢山あるという事だ。

 コロナになって、外出や外食がなくなり世界中の人たちが家で日常的に使用している調理器具に関して言えば、今まさに新たな需要を開拓できるチャンスかもしれない。

要は、毎回同じ話の繰り返しだが、海外市場に可能性を求め、それにフォーカスして真剣に取り組んでいく、グローバルに展開する意欲/志があるか?これが第一。それさえしっかり持ってやる気さえあれば、今の世の中、世界に展開できるマーケティングや営業ツールは安価で良いものが山のようにある。これらを駆使し、自社の技術や製品で、今までたどり着けなかった個人や企業のニーズを掘り起こすことも十分可能だろう。

 そんな事を、家にいることが普通になったコロナ禍の年末に考えてみた。いまのところ来年はどうなるのか?というのが自分にとっても一番の関心事だが、それ以上に激変しているマーケット状況だからこそ、そこに新たなチャンスを獲得できる可能性も間違いなく増えていると思うので、来年は自分自身もこのあたりの「ものづくり需要」を更にフォーカスしてみたいと考えている。
 
 それでは皆さん、素晴らしい新年を迎えてください!





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